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★★ がんは悪性リンパ腫と判明 ★★
2020年02月04日

 当コラムで「同時多発疾患」「同時多発疾患=がんでした」を書いたが、その後もがんに対する諸検査を受けた。耳鼻咽喉科における喉の生検と一連の検査結果では「悪性リンパ腫」であると診断された。眼科における眼瞼の腫瘍についても、生検の結果は喉と同じ「悪性リンパ腫」であると診断された。そのため、これまでは眼科と耳鼻咽喉科にかかってきたが、このあとは循環内科か高齢診療科ということであったが、筆者はもう75歳なので高齢診療科に移り、こちらで悪性リンパ腫としての検査・治療を受けることになった。

 病院で頂いた冊子によると、悪性リンパ腫とは、造血細胞がリンパ球へと分化していく過程で悪性化した「血液の悪性腫瘍」であるとのこと。リンパ腫には非常にたくさんのタイプがあり、それぞれのタイプと病気の広がりの程度、病気の進み具合により治療方法が異なるため、リンパ腫に対するさらに詳しい検査が進められることになった。リンパ腫は全身のほとんどのリンパ節や臓器に発生する可能性があるため、全身を対象にしたPET検査(Positron Emission Tomography)も受けた。PET検査とは「陽電子放射断層撮影」という意味で、半減期が極短い放射性ブドウ糖を注射し、がん細胞に取り込ませてその部位を画像化する検査方法である。この検査により、全身の極小さいがんも発見できるとのことである。このPET検査結果では、既に発症している左眼瞼と上中咽頭だけで、それ以外に腫瘍は見つかっていない。
 下の写真は筆者のFDG-PET-CT画像である。実際はカラーで腫瘍部がはっきりわかるが、戴けたのは白黒である。眼瞼は目に見えているので大きさは認識しているが、上中咽頭の腫瘍は4cmほどになっているのがわかる。

 リンパ腫の種類を見極めるには、2回目の生検が必要で、それもホルマリン漬けではない生のサンプルが必要とのこと。そのサンプリング手術は採取し易い眼瞼腫瘍から2月はじめに受けた。生検結果が出るまでには2週間かかるそうである。筆者のリンパ腫は発症してからもう2ヶ月半経つ。その間どんどん進行して大きくなっているが、未だに検査ばかりで治療は全くなされていない。リンパ腫は非常に多くの種類があり、発症場所や数によっても治療方法が変わるので、それらがはっきりするまで治療を開始することが出来ないらしいが、筆者のように悪性度が高く週単位で目に見えて進行するリンパ腫だと1ヶ月先には数も増えてしまうのではないかと気がかりでならないのだ。

 そこで、高齢診療科で、2週間後に生検結果が出ることを見越して、予測の段階で治療方針を出していただいた。PET検査の結果、腫瘍は眼瞼と上中咽頭の2ヶ所だけであることと、複数個所にあるので放射線治療は使えないことから、化学療法になる。とりあえずは現状で最も可能性の高いB細胞リンパ腫に対するR-CHOP療法である。副作用を見ながら治療が進められるということで、2週間後の入院治療開始が決まった。最初は3週間の入院治療である。その後は副作用の状況により、短期入院+自宅療養に切り替えも可能とのこと。これを8コース(24週)受ければよいらしい。これで治ればめでたしめでたしなのだが、治らなければ二次治療に移行ということになるらしい。それでも駄目ならあきらめて死ぬしかないようだ。現状元気なので、まだピンとこない。

 「溺れる者は藁をも掴む」のことわざ通り筆者は治療開始までの間、せめてがんの進行を遅くしたいし、治療開始後も副作用を少しでも少なくしたいので、がんに効くと言われる健康食品を3種類も飲んでいる。この効果が出たのかどうかわからないが、腫瘍で塞がれていた耳管が開き、中耳の水は抜けて、聞え方が多少良くなったりもするようになった。しかし、喉のイガイガ感は無くならないし、眼瞼は正に目に見えるので進行して大きくなっていくのが分かるのだ。

 この先の治療に耐えられるよう体力だけでも付けておこうと、ウォーキングは続けるようにしている。

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