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大学病院で診察・検査が進行中であるが、眼瞼、喉ともがんであることはほぼ明らかになったのだ。進行の速さからみて悪性である可能性は高いが、最終的には組織の一部を採取して生検の結果を待つことになる。喉については当日に採取されたが、眼瞼は翌週に手術で採取することになった。また他への転移も考えられるので、血液検査、CT検査、MRI検査、エコー検査、呼吸機能検査、胃カメラ検査も受けることになる。
今回の同時多発疾患の元凶は何だったのか、振り返ってみると、大元はどうやら喉にあるらしい。喉は耳や眼に近く、耳管や鼻涙管で繋がっているし、血管も共通のようなので他への影響も出やすいのだ。その喉であるが、以前(2011年)鼻から入れる胃カメラ検査で、左の鼻の穴から入らず右の鼻の穴に変えたことがあった。もしかしたら、当時から左の喉に炎症があったようだ。花粉症なのでその影響だろうと思っていたのであるが、どうやらそれが元のようだ。それが75歳という高齢者になったところで何かのきっかけで免疫力が低下し、一気にがん化したのであろう。
がんは自覚症状が無いのも怖いのだ。症状が出たきっかけは歯痛であった。歯は何ともなく結局は上咽頭がんの影響だったのだ。喉そのものはちょっと違和感があるだけだった。次に出た症状はものもらいだったのだが、これも痛くもかゆくもなかった。難聴になったのは上咽頭がんが急速に進行して耳管を塞いだために耳に水が溜まって聞こえなくなったのである。その大元の喉は現在もちょっと違和感があるだけである。
さあ、これからがんとの闘いが始まるのだが、体がだるいとか疲れやすいということも無いので大病という気がしない。瞼のできものと、難聴がうっとおしいだけである。出来るだけ体力を付けておいた方が良さそうなので、カメラを持ってのウォーキングなどの日課は続けるようにしている。
若かった頃、会社の研修会で人生のシナリオを作ったことがあるが、そのシナリオでは75歳で死ぬことにしていた。従って、思い残すことは無いのだが、遺族が困ることが無いよう、やれることはやっておくことにした。まずは遺言書の作成、遺影の撮影、インターネットにおけるID・パスワードを整理記録し、息子に伝えておいた。早かれ遅かれいずれは死ぬことになるので、今回のがんはこれらをやっておくきっかけを作ってくれたのだという事であろう。
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