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6.マクロはMFでピント合わせ

 花や昆虫など、小さな被写体を、大きく迫力ある形で撮るには、デジタル一眼レフではマクロレンズを使います。コンパクトデジカメではマクロ撮影(接写)機能を使います。機種によっては、何の設定変更もなく、数cmの近くから∞まで撮れるものもありますが、一般的には、ボタンやスイッチでの切替、またはメニューでの設定変更で切替えます。これで、 AF(オートフォーカス)でピントが合うはずですが、思い通りに合わないことが多いのです。

 基本として、花は雌シベ、昆虫は目にピントを合わせるということですが、そこを狙ってシャッター押しても、実際には後ろの葉に合っているというケースが多いのです。MF(マニュアルフォーカス)機能のあるデジカメならMFを使ってピントを合わせると確実に思い通りの位置に合わせられます。MFが無ければ、AFの狙いを少しずつ変えて何枚も撮り、液晶画面で拡大再生してフォーカス確認しましょう。
デジタル一眼レフのマクロレンズでは簡単にAFとMFの切り替えができるので、まずAFでピントを合わせ、MFに切り替えて微調整します。
 光学式ファインダーの付いたデジカメでは光学式ファインダーは使えません。ファインダーとレンズの位置のズレが大きく影響する為です。幸いデジカメでは一眼レフと同様にレンズで見たままの画像を液晶画面で確認できるので、明るい場所では見づらいかも知れませんが、液晶画面で構図を決めることになります。

上の写真はマクロでAFを使った場合のよく有る失敗例で、一部を拡大したものです。花に合わせたつもりがすぐ後ろの茎や蕾にピントが合ってしまっています。液晶画面で確認しただけではよくわかりません。
1:1にまで拡大してようやく確認できます。
上の写真はマクロではありませんが、AFによる大失敗例です。花に合わせたつもりが後ろの枝にピントが合ってしまっています。でもこのボケは液晶モニターでは判りません。拡大してようやく確認できたものです。

 AE(自動露出)ではシャッター速度を1/100以上にするため、絞りはほとんど全開になり被写界深度(ピントの合う範囲)は狭くなります。花の雌シベと花びらの両方にピントが合うようにしたい場合には1〜2段階絞り込む必要があります。この場合、三脚を使い、絞り優先にして絞りをf4.5とかf5.6に絞って撮影します。

 小さい花や虫をもっと大きく撮りたい時は、クローズアップレンズを使います。クローズアップレンズは虫眼鏡のようなものでフィルターのような形状です。デジカメ機種によってはアダプターが必要です。


アダプターの例
右:クローズアップレンズ使用例
被写界深度はかなり狭くなります。
カメラによってはクローズアップレンズを使わなくても十分近接撮影のできるものもあります。

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