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21.得意分野を持とう

 写真の対象は無限にあります。ここには主として自然を取り上げたネイチャーフォトグラフィー関連で述べていますが、ネイチャーフォトも範囲としてはかなり広いものです。ネイチャーフォトには風景、花、野鳥、昆虫、野生動物、水中などがありますが、風景の中でも、山、海辺、農村、等に細分化され、それぞれ専門に撮影されているフォトグラファーがおられます。最初は広い分野を対象にスタートしたとしても、その中で特に興味をもった分野に特化して撮影対象を絞って知識を深めて研究していけば、プロにも勝るすばらしい作品が撮れるようになるのではないでしょうか。

 山でも富士山専門のカメラマンもおられるようで、撮り易いように、富士山の見える近くに引っ越してしまったという人もテレビで見たことがあります。筆者も富士山を撮ろうと何回か出掛けたことがありますが、たまに出掛ける程度ではイメージ通りの富士山は撮れません。かって、赤富士を撮ろうと、事前に天気予報を見て快晴であることを確認し、午前3時頃にさいたま市を出発、途中高速道路から夜明け前の雲の無い富士山を確認し、よしよしと山中湖畔に着いたら、何と、雲がかかって頂上付近が見えないではないですか、遠くからなら見えた富士山も直下からは雲が邪魔して見えなかったのです。最適のシャッターチャンスを狙うなら、四季を通じて毎日常時観察していないとベストコンディションは掴めないのです。だから、富士山の近くに引っ越してしまうという気持ちも理解できます。筆者の場合は一応、山や山野草の花に興味を持って撮影しておりますが、山には数える程しか行けないので残念でなりません。いっそのこと山の近くに引っ越したいところです。

 ホームページで野鳥をテーマにしたサイトがいくつかありますが、ここの作者達は考えられないほど頻繁に撮影に出掛け、野鳥を徹底的に研究し、習性や行動パターンを熟知した上で、その野鳥が来る場所でじっくり待って撮影したり、センサーを使った撮影装置を考案したり、ブラインドや超高価な望遠レンズを使ったりしています。その結果として、’にわか野鳥フォトグラファー’にはとても撮れないすばらしい作品を見せ付けられます。

 得意分野が固まるまでは、冒頭「機材」で述べたような中級機で研究し、得意分野が固まってきたら、そこで、その分野に合った機材を揃えることになります。デジカメはまだ発展中で、高価な高級機でも総て問題無しという機種はまだありません。接写向きの機種や望遠向きの機種、レンズ交換式なら分野に合ったレンズ、フィルター類、そして三脚や記録メディア、電源などまで用途に合ったものを揃えましょう。分野によっては車並み(ピンからキリまでありますが)の費用はかかりそうです。

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