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★★ コンパクトデジカメFinePixS1で天体写真 ★★
2016年01月09日

 手持ち機材でコンパクトデジカメのFinePixS1を使った天体撮影はこれまでにも行ってきましたが、ファインダーがEVFのため星を狙って撮影するのは非常に困難でした。カメラのホットシューに付けられるファインダー望遠鏡があればいいのになと思っていたところ、カメラ関係を収納している引出しのガラクタから大昔のデジカメ用テレコンバージョンレンズを見つけました。確か1.4倍程度だったと思いますが、使えそうなので、右の写真のようなファインダーを紙細工で作成しました。カメラとは両面テープで接着し、動かないように輪ゴムで止めました。

 これを使ったところ、星は肉眼よりもよく見えるため、十分ファインダーとして使えました。ファインダーで中央に捉えておけば、ズームアップすると、目的の星が液晶モニターにフォーカスピーキングされた状態ではっきり確認されるので、これで構図まで決めることが可能になりました。


 これを使って撮ったのがこのオリオン座大星雲です。8枚コンポジットで一眼レフのD90+200-500mmで撮ったよりもきれいに撮れたように思えます。


 上のオリオン座大星雲は肉眼でも見えるので、望遠ファインダー無しでも撮れたでしょうが、次のプレアデス星団はこれ無しではとても無理と思われる撮影でした。

 ほぼ天頂部で撮影したので光害の影響は比較的少なく、青い星間ガスが一応写っています。
星の光芒はソフトで入れたのではなく、明るく写ったため、カメラの特性で入ったものです。もう少し空が澄んでくれればもっときれいに撮れる可能性があります。


 ヒアデス星団です。少し引いてアルデバランを目安に構図を決めようとしましたが、失敗、ヒアデス星団の主要部が欠けてしまったので、撮り直しました。


 コンデジにファインダー望遠鏡が付けば天体撮影に十分かというと、そんなことはありません。コンデジでは一般的にマニュアルのMモードはあっても、30秒がMAXです。中には60秒というのもありますが、これではf値の低い広角状態で星景写真には適していても、望遠までズームアップするとf値はどうしても上がるので、星雲などをとろうとすると、300秒とか600秒などの長時間露光が必要となります。これにはまだまだ対応は難しいようです。しかし、もう少し経てば、コンデジでも感度が良くなり、ISOが高くなれば30秒でも撮れるようになることでしょう。期待したいものです。

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