HOME
ブログ一覧
戻る
★★ 酷い光害、パソコン処理でどこまで可能か ★★
2016年01月07日

 我が家バルコニーからは肉眼で1等星以上の星しか見えません。しかし、写真で撮るとかなり多くの星が見えます。今回Deep Sky Stackerを入手したので、この使い方練習を兼ねて、これらソフトを使った処理でどこまで表現できるか試してみました。
 まずは18-270mmレンズを使用、23mm f6.3 60秒で撮ったものがこれです。中央にヒアデス星団、右下にオリオン座が写っているはずだったのですが、オリオン座は東京の光害で見えなくなっています。露出オーバーでした。


 上の写真8コマをDeep Sky Stackerでコンポジットし、屋根と電線を外してトリミングすると次のようになりました。右下のオリオン座は白トビで見えません。


この写真では左上と右下の明るさの差が大き過ぎて丁度良い程度にレベル補正をする事ができません。そこで均等な明るさにするためのフラット補正を試みてみました。フラット補正のマスターとしてよく使われるフラットマスターでなく、この写真から星像をPhotoshopのダスト&スクラッチで半径100、しきい値0で削除すると次のような星の無いグラデーションになります。


 Vignetting Reducerでこのフラットマスターを使ってフラット処理だけを施しました。その結果は次の写真でほぼ完全に均一な背景になりました。しかし、これでは星像が目立ちません。


 上の写真をPhotoshopでエッジの光彩処理をすると、殆ど見えなかった星像が浮かび上がってきました。ノイズが汚いですが、DSSでのコンポジット処理を最後にすれば、このノイズも目立たなくなるのではないでしょうか。次の機会にはそのようにしてみたいと思います。
 光害さえ無ければ、我が家からもこのような満天の星が見えるはずなんですね。画面中央がヒアデス星団、その左上にプレアデス星団、右下は光害でつぶれて見えませんがオリオン座が見えるはずでした。殆ど星が見えない最上部の写真からこのような星野写真が作れるというのも驚きですし、天体写真の面白いところでもあります。


BACK 前のブログへ 次のブログへ