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28.スーパーマクロ(広角接写)の活用

 コンパクトタイプのデジカメにはレンズ前1〜2cmの超接写ができる機種があります。小さな花などを撮る時この機能を使うと予期しなかった斬新な作品を得ることができます。
 同様の作品をレンズ交換式カメラで得ようとすると、超広角レンズに接写リングを付けるなど、かなりの準備作業を要する上に、機材が大きいと機材の影が映りこんでしまうとか、被写界深度が浅過ぎるなど大変な撮影技術が必要になってしまいます。コンパクトデジカメの特権的な撮影方法と言えるでしょう。

 作例1 風景を活かした花の接写
 これは、那須朝日岳を背景にしたホツツジの花です。これを普通の接写で撮ると、背景の山も空も完全にボケて単純な花だけの写真となり、鉢植えの花を撮ったのと変わらない結果になってしまいます。
 スーパーマクロで撮ると、「美しい山の風景の中に咲いている小さな可愛い花」を充分に表現できますね。

 作例2 背景を活かしながらも適度にボカす
  上の写真を見比べてみましょう。左はノウルシの咲く原っぱを24mm(35mm判換算)広角で撮ったものです。それなりに広角の効果は得られ、一面のノウルシの花の広がりを感じ取れます。右は同じ場所をスーパーマクロで撮ったものです。ノウルシの花とともにノウルシが一面に咲く原っぱの広がりも同時に感じ取れます。しかも、少々見苦しい遠くの人工物は適度なボケで目障りにはなりません。

 作例3 目視と全く異なる結果を得る
 これは春先にどこにでも咲いているオオイヌノフグリです。
 これが公園の原っぱに直径5mほどに密生して咲いていたのですが、これをスーパーマクロでカメラがほぼ地面に接する位置から撮るとこうなりました。
 広大な原っぱ全面に咲いているように見えますね。
 右下にカメラの影が入ってしまいました。注意が必要ですね。

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