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★★ 迷惑メール ★★ 2005年06月19日

 またまた迷惑メールが大量に入るようになった。宛先は家内のパソコンメールアドレスである。これが入るようになったきっかけは○○トラベルを通じて大阪のホテル××にネット予約をしてからである。それ以前にもネットショッピングをしてメールアドレスや住所氏名を登録しているので、ここだと断定はできないが、どこかが個人情報を流出させているのは明らかであり、この4月1日より施行された個人情報保護法に違反した行為があったのである。「流出させてしまいましたごめんなさい」との連絡もないので、流出したことも気付いていないか、罰せられたくないので隠しているのであろう。有名なショッピングサイトはそれなりのセキュリティ管理をしているのであろうが、そこに出店する店やホテルは個人営業や中小企業が多く、おそらくセキュリティ管理のないパソコン1台で運用しているところもあろう。となれば、たやすくデータを持ち去られてもおかしくはないのだ。

 迷惑メールの内容は全く見ずに削除しているが、受信トレイのリストの件名からアダルトサイトへの勧誘であることがわかる。発信元アドレスは適当にアルファベットを組み合わせたような訳のわからないものであり、おそらく実在しないのであろう。いったいアダルトサイトというのは儲かるのであろうか?と疑問に思うのであるが、このような迷惑メールが無くならないのをみると、儲かっているのであろう。しかし、これらのサイトが法律に従った形で真っ当に営業しているとは考えられない。有料で見せるのであれば、事前に料金を明確にし、連絡先や責任者を明らかにした上で、SSLでクレジットカードNo.を登録させた後に見せるということをするべきであるが、こんなサイトにクレジットカードNo.を登録する馬鹿はいないだろう。結局、つまらない写真か何かを自由に見せておいて、その間に閲覧者のIPアドレスを記録して、後で法外な料金を請求し、払わなければ脅すという手口と思われる。閲覧者は『振り込め詐欺』とは違い見たことは事実なので支払ってしまうのが多いのであろう。

 閲覧者側は不特定多数が利用するネットカフェでない限り、閲覧している相手からIPアドレスの形でどこのパソコンで見ているのかが知られてしまうということを認識していなければならない。ホームページを見るということは、そのホームページサイトに「私宛にこのデータを送れ」と命令を出しているのである。そこでそのサイトは命令に応えて閲覧者のパソコン宛の宛名の付いたデータを発信するのである。いわば返信用住所を書き入れた往復はがきを送りつけているようなものである。ただ、相手に判るのはIPアドレスであって、そのIPアドレスに対応する実際の住所氏名やメールアドレスはプロバイダーが持っているのであるが、あちらこちらで個人情報流出事件を起こしているので、ばれている可能性が高いのである。「流出させてしまいました」と発表する企業は流出したことが判るだけまだ良い。冒頭に書いたように流出したことさえ判らないか、判っても隠している企業も多いのではないだろうか。

 数年前に迷惑メール防止法「特定商取引法」ができて、不特定多数に承諾無しにメールを送る場合は、件名への「未承諾広告※」、本文冒頭の「事業者名」「受信拒否の受付」などの表示を義務付けているが、全く守られていない。何のための法律なのか。法律を作ったからには違反者をどんどん摘発して取り締まるべきであるのに、全く野放し状態である。法律が出来た当初は確かに件名に「未承諾広告※」と入ったメールが入ることがあったが、取締りが無いとみたのか、総てが違法メールに戻ってしまった。個人情報保護法もそうであるが、法律が施行されると、真面目な企業や国民がやりにくくなるだけで、悪事をしている者は元々法律なんてお構いなしでやっているので何の効果も無いのである。交通の取り締まりで、10Kmほどスピードオーバーした車は捕まえるのに、50Km以上もスピードオーバーした車や暴走族は放置しているようなものである。是非とも厳しい取り締まりをやっていただきたい。

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