戻る コラム一覧 山写真紀行

★★ 公園様変わり ★★ 2005年05月10日

 筆者の自宅から比較的近くに道満グリーンパークという公園がある。彩湖という人造湖があり、都心に近い位置付けにしては大きな湖である。荒川の遊水地を兼ねて東京都への水道水の水源にもなっている。彩湖ができる以前から公園はあったが、あまり知られず、訪れる人は近隣の人だけですいていたのだが、彩湖ができた後次第に有名になり、車のナンバープレートから察するにかなり遠方からも人が来るようになり、最近は土日ともなると早朝から駐車場が混むほどになっている。混雑緩和策として、昨年から駐車場が有料化されたが、有料化でゲート通過に時間がかかるのでかえって周辺の混雑が悪化したようである。5月ゴールデンウィークには朝から新大宮バイパスに影響するほどの渋滞の車の長い列ができていた。午前中に帰る車はいないだろうから、午後まで何時間も待つのであろうかと余計な他人への気遣いをしてしまったのである。

 この公園がなぜこんなに人気があるのかと考えてみるに、人々の公園の利用の仕方が以前と比べてだいぶ変わってきたのではないかと思われる。この公園での利用者の行動を見ていると、最も多いのが、テントを張って、その脇でバーベキューを楽しむ人達である。最近バーベキューを楽しむ人がかなり増えたように思える。バーベキューといえば山の渓流の河原というのが定番であったが、遠くまで行かなくても、東京のすぐ隣で、大きな湖の脇でバーベキューを楽しめる場所ができたのである。

 バーベキューを楽しんだあとは、テントの日陰で昼寝をしたり、ペットの散歩、腹ごなしと健康のためのウォーキングやランニング、サイクリングができる。彩湖を半周(幸魂大橋から南半分は立入禁止となっている)すると歩いて1時間くらいなので適度な運動量である。その他スペースが空いておれば、ボール遊びや、バドミントンなどもできるので、河原のバーベキューよりは後の楽しみもバラエティーに富んでいる。その他湖ならではのウインドサーフィンやカヌーも許可されているようで、これらをを楽しむ人も多い。秋から春にかけては水鳥のバードウォッチングも楽しめる。

 このように公園は『アウトドア』と呼ばれる楽しみへの利用に変わってきたようである。かっての公園の定番的な形は『庭園型』で植木と花壇があり、芝生は立ち入り禁止で歩道を歩くかベンチに腰掛けるというものであり、バーベキューは禁止というのが多かった。今でもこの種の公園は多い。人々の生活スタイルも変わってきたので公園のスタイルもこれに合わせて変えるべきではないかと思われるが、武蔵丘陵森林公園や昭和記念公園など国営の広大な公園は開園時間も短く(9:30〜17:00)、規制事項と係員が多過ぎるように思える。

BACK