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★★ 天気予報は相変わらず当たらないね ★★ 2004年10月21日

 以前にも天気予報が当たらないことを書いたが、敢えてもう一度書かせていただく。

 台風23号が上陸して、今年の日本への台風上陸個数の記録がまたしても更新された。現時点で死者53人・不明29人と報道され被害もかなり大きい。幸いにも23号は関東地方最接近の頃には暴風圏が消滅し、我が家近辺での被害は少なかったようである。大変だということで、早めにとはいえ大雨の中帰宅したのであるが、その後雨も弱まり早く帰宅する必要はなかった、というかかえって大雨で濡れてしまったのである。予報では関東地方は0時頃が最接近でピークになるということであったが、実際は最接近よりかなり前の夕方18〜19時がピークであった。

 朝の通勤ラジオで、先週有名な某M気象予報士が「今年はもう台風の上陸は無い」と言ったのに1週間後に23号が上陸したことに対して、抗議のメールがたくさん入ったということであった。「今年はもう台風の上陸は無い」と聞いた時、筆者自身は「まだ台風は来そうだな」と感じていたのに、この気象予報士が来ないと断言したことに対し、さすがプロだな。と感心したのである。ところが実際はプロの予報よりも素人の勘の方が当たっていたことになる。この時の彼の言い訳は「1週間前の予報というのはその後、日々変わっていくものなんですよ」ということであった。あれ!では何の為の週間予報なんだ。我々が天気に関係する計画を立てるのは大体1週間前だ。「晴れそうだから山に行こう」とか計画をたてるのである。なのに、1週間前の予報と1日前の予報が違っていたら、快晴の予報が雨に変わっていたらどうなのか。週間予報は無い方が良いということになる。実際先日東北の山へ行ったのだが、1週間前の予報は晴れであった。期待していたのに、出発直前の予報は曇り時々晴れ、まだ大丈夫と思っていたら、前日予報は曇り一時雨、当日は曇り一時雨で、前日予報だけが当たっていた。前の台風22号の翌日の予報はひどかった。前日予報で、「台風一過の晴天で行楽日和でしょう」だったので、山へ行くことにした。早朝出発、何か小雨、でも予報が晴れだったので出発、車の中で今日の天気を聞いたら、曇り一時雨。な!何だ!ということで、高速を走っていたのだが、途中で降りて引き返した。’ったく、前日予報もハズレていたのだ。

 上記と同じ有名な某M気象予報士は、「当たらないね」という非難の声に対して、「夏とか冬の天気予報はかなり高率で当たっているんですよ」と言っていた。当たり前でしょう。天気の安定している夏や冬は天気予報に頼らなくても、素人でも当たりますよ。本当に天気予報が必要なのは春や秋の不安定な時期で、それも1週間くらい前に正確な予報が欲しいのである。前日なら空を見れば、素人でも大体わかるものである。

 気象予報士の制度が平成6年に出来て、平成16年6月1日現在、4826人が気象予報士として登録されているそうだ。ならば彼ら独自の予報を出しても良さそうなものであるが、インターネットのどこの天気予報を見ても同じ予報である。それが当たっているならそれで良いのであるが、ハズレが多いのである。「山に強い天気予報」とか「さいたま市向けの天気予報」で気象庁の出す予報よりも正確な週間予報を提供していただきたいものである。こんな勘繰りはしたくないのであるが、気象予報会社の存在価値を出すために、気象庁はわざと不正確な予報を出しているのだろうか。気象予報会社を有償で使っているスーパーなど企業は正確な週間予報を入手しているのだろうか???

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