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★★ ライフワークって? ★★ 2004年8月1日

 ライフワークという言葉がある。辞書によると、『一生をかけた仕事・作品など。畢生(ひつせい)の事業。』畢生って何だ?さらに辞書によると、『生まれてから死ぬまでを通じた全部の期間。一生。生涯。』また、ライフワークとは『天職』という解説もある。

 ライフワークについてのコラムをネットで色々読んでみた。大半が定年退職後の過ごし方として、打ち込んでやれる趣味や仕事というような捉え方がなされている。

 医者、弁護士などの資格を持った人、作家、歌手、画家など技術や芸術的才能をもった人とか八百屋、散髪屋などの自営業なら、ボケたり動けなくなるまでは仕事を続けられる。彼らがその仕事が好きで仕事に打ち込んでやっておれば、それが文字通りライフワークであろう。ところが、サラリーマンはいくら仕事が好きでも、元気に仕事ができても、定年という会社の規則があって、60歳で会社を辞めなければならない。会社としても、たとえ能力があっても定年退職させないと社員の若返り循環ができないので退職させざるを得ない。定年後どこか別の会社で同じ仕事に就ければよいが、普通はそんなラッキーなことはない。

 だから定年後に何をしようかということになり、ここに『ライフワーク』という言葉がはやっているのである。定年後に『ライフワーク』と呼べるような趣味や仕事に勤(いそ)しみたいと考えるのである。必ずしも報酬を得られるものでなくてよい。写真を撮ったり、絵を描いたり、作品が売れなくてもよい。仲間で酒を飲みながらワイワイ批評し合うのも良いし、一人で見て自己満足を楽しむのも良い。

 私は、昨年2人の子供が巣立ち、子育ては完了した。生物として種を残すという使命は果たしたことになる。生物としては、もういつ死んでもよいのである。太古の昔ならもう死んでしまっていたであろう。が、今は人生80年の時代である。平均的にはあと20年は生きていることになるが、この20年は単なる生物としてではなく、人間として有意義に過ごしたいものである。そのためには、何かライフワークとなるべきものを見つけなければならない。さて、何をすべきか・・・大方の人がそうであろうが、悩ましいことである。

 私はこれまで、色々な仕事や趣味をやってきた。小さい子供の頃、よく土間に蝋石で絵を描いて、将来は画家になるのかと言われたりした。中学校までは絵のコンクールで賞をもらったりした。が、絵はそれまでで、今では趣味にもなっていない。音楽は中学時代から興味を持ち、高校でクラシックギターを手にし、大学ではマンドリン部に入ってアンサンブルをやるなどしたが、会社へ入ってからは仕事が忙しく、所帯を持ってからは「うるさい!」と言われるのでいつの間にか止めていた。パソコンは30代初めに趣味で始めたのであるが、会社でパソコンを導入するようになった頃になぜか本業になってしまった。これが私のライフワークかなと考え始めた頃、また別の仕事に変えられてしまった。

 さあ、私は定年後何をライフワークとすべきか?今は趣味としてデジカメで写真を撮ったりしているが、いつまで続くのであろうか。ホームページ作りもやっている。野山を歩くのも好きだ。ならば、野山をデジカメを持って歩き、結果をホームページで公開すれば総てが満足させられるのではないか、ということになる。中高年の登山ブームの情報源として、アマチュアカメラマンの参考として大いに役立ててもらえるのではないだろうか。ライフワークとしてやるとなると、今のような中途半端では駄目だろうな。徹底して通い、豊富な情報を提供し、コンテストに入賞するような写真を撮り、誰もが楽しめるようなホームページサイトを作る。出来れば集大成を出版できれば最高ということになるのだろうか。・・・・・・あまり期待しないで、すぐに忘れて下さいね。

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