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★★ 公園にいる動物への餌やり ★★ 2010年12月10日

 今日の公園ウォーキング中に見かけた光景であるが、スズメの群がワーと飛んできた。その集まった所でおばさんが餌を撒いていた。普通人家近くで生息するスズメでも餌を撒いたところですぐには集まらないものである。ところが、このおばさんの所へは数十羽も集まっていた。おそらく毎日のように餌を撒いているので、遠くからでもそのおばさんを見つけたらすぐに集まってくるのだろう。おばさんもスズメも楽しそうでほほえましい光景ではある。

 この公園ではユリカモメに餌をやる人も多い。湖畔に人が来て餌を投げる仕草を見つけると数十羽のユリカモメが集まる。ユリカモメだけでなく、ハトも集まる。湖を見ると大きな鯉も集まっている。最近はカルガモやオオバンまでもが集まるようになった。これも楽しそうである。猫に餌を与える人も多い。毎日スーパーのレジ袋いっぱいにペットフードや牛乳パックと使い捨ての皿を持ってきて頭を撫で撫でしながら食べきれない程の餌を与えている。食べ終わった後は、しばし猫達と過ごしており、猫達もニャーと甘え声を出し、足に摺り摺りしている。まるで自分のペットのように可愛がっているのだ。人も猫も双方共幸せそうな光景である。

 これらの餌やり行為は、”度が過ぎない”内は「ほほえましい光景」として問題ないように思えるが、「楽しい」行為というものはいつかは”度が過ぎる”ものである。”度が過ぎる”と色んな問題が起こるものである。ネット検索すると「野生動物への餌付け禁止」の記事が大量にヒットする。スズメの場合も増え過ぎると農作物の食害や糞害、建物への巣作り被害が出る。ユリカモメなら、トビのように人から物を奪う被害も出る。公園の猫もかなり数が増えてきた。数が増えれば、糞害や野鳥を襲う害も出るだろう。鳥インフルエンザなどの病気蔓延の原因にもなる。公園の野生タヌキへの疥癬ダニ感染にかかわっていることも考えられる。

 動物への餌やりは楽しい行為であろうが、その楽しさを続けたければ、節度を持ってもらいたいものである。猫にやる餌代の一部をこれ以上増やさないための避妊手術代に積み立てるなど考えないのだろうか。

《追記》2011年3月4日
 結局、餌やりはエスカレートする一方で、餌の量は増えるし、中にはやった後のゴミの始末をしなかったり、猫用に汚い巣を造ったりする者までいて、ついに公園管理者は写真のような表示をするに至りました。このイラストは正にこの通りです。ところが、これが表示されたので止めるのかと思いきや、何とお構いなしで餌やりが続けられていました。「可哀そうだから」と彼らは主張するのだろうが、そんな可哀そうな猫を増やしてしまっている自分がわからないのだろうか?

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