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★★ 健康ウォーキングで「毎日が平日」 ★★ 2010年03月08日
筆者は昨年10月に職を完全リタイアした。よく、定年退職したら「毎日が日曜日」との表現がされるが、実際に自分がそうなってみると「毎日が日曜日」の表現は当たっていない。仕事をしている時の土日の休日は5日間の仕事の疲れを癒すために使えば良く、どこかに遊びに出かけて溜まったストレスを発散させたり、ごろ寝でテレビを観て体の疲れを取ったりすればそれで良かったのだ。しかし、リタイアしてしまうと、仕事も何もする必要がないので、体の疲れも無ければ、仕事からくるストレスも無いから癒す必要が無いのだ。だから「毎日が日曜日」のように出掛けてストレスを発散する必要が無いし、そんなに出掛けるだけの金も無い。また毎日ごろ寝していたらたちまちメタボになって健康障害が出てしまうのだ。
筆者が思うに職をリタイアしたら「毎日が日曜日」ではなく「毎日が平日」にしなければならないということである。すなわち従来の仕事に代わる何かを毎日しなければならないのだ。リタイア後にしたい事で多いのは「旅行」(74.8%)「スポーツ」(40.8%)「グルメ」(37.6%)「読書」(36.4%)等〔平成16年の財団法人 生命保険文化センター調べ〕であるが、この中で毎日含めなければならないのは「運動」である。体を動かさなければ、生活習慣病が待ち構えているのだ。「スポーツ」が2位に挙がっているのは既に健康を意識して含めているからであろう。
3月6日放送のNHK番組:「追跡!AtoZ【異所性脂肪糖尿病】」で、肥満でない人の方が毒性の強い「異所性脂肪」が溜り易く、これが原因で糖尿病・高血圧・高脂肪血症・動脈硬化・心筋梗塞などを引き起こすとのことで、「肥満=病気」という従来の常識が大きく変わりつつあるとのことであった。この「異所性脂肪」を溜まらなくしたり、既に溜まった「異所性脂肪」を減らす方法は(1)食事:脂ものを控える (2)運動:1日1万歩程度 とされている。肥満でも肥満でなくても共通して「運動」が生活習慣病を予防するためには必須なのである。
そこで、筆者が毎日の日課としたのは「健康ウォーキング」である。自宅から近くの大きな公園へ行き、湖を半周して自宅に戻ると1万歩を越え、距離にして約8kmとなる。時間にして歩くだけなら1時間半程度である。ただ歩くだけではあまり面白くない。またボケ防止のため脳の活性化には同時に複数のことを行うのが良いとされている。そこで、趣味である写真撮影を同時に行うことにしたのだ。すなわちカメラを持ってのウォーキングを行うことにした。公園には野鳥が多い。冬場には湖に多くの水鳥が来る。時々珍しい水鳥もやってくる。湖の周囲の原っぱや森や葦原には人気の野鳥もよく出てくる。そのため少々重いが野鳥撮影用の超望遠レンズを付けたカメラを持ってのウォーキングである。歩きながら周囲を観察し、撮りたい野鳥を見つけたら撮影するのである。春から秋にかけては野草の花も多いので、これらも撮影の対象となる。何百回も行っている公園であるが、時々初めて見る野草の花を発見することもある。この公園は荒川の調整池になっているため、数年に1回程度は大雨で溢れて上流から野草の種などが流れてくるからだ。こんな写真を撮っていると1万歩の予定が1万5千歩を越え、時間も2〜3時間になることもしばしばである。
リタイアし、余生を楽しむとなると健康は不可欠である。健康を保つことが正に仕事になるのである。毎日この仕事をするとなると、「毎日が日曜日」ではなく「毎日が平日」にせざるをえないのだ。