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★★ 公園の自然2 ★★ 2009年09月18日
筆者は山を主とした自然をテーマにした当ホームページ「山写真紀行」を運営しているが、写真撮影に出掛ける先は山ばかりではない。そう頻繁に山へ行くだけの財力も気力もないので、代わりに自転車で10分ほどの近くの彩湖・道満グリーンパーク、秋が瀬公園で間に合わせている。と、言うか間に合ってしまうので面白い。これらの公園は荒川の遊水地としての河川敷にあるためかなり広い。また、川は山と海を繋ぐ自然の通路、野生の通路であるため、山の野草や野鳥、海の野鳥も多い。タヌキなどの野獣まで見られる。野鳥や野獣は山から海まで、道路に遮られることなく草藪づたいで移動できるのである。山野草は種などが水に流されて下流の公園まで来て発芽する。一応広大な湿地帯になっているため、今や絶滅危惧種になっているような野草も見られるのである。さらに、彩湖という大きな湖もあるため、水鳥もやってくる。
そのようなことで、週に1,2回の頻度で行っても季節の移り変わりがあるので飽きることは無い。ホームページで「山野草の花写真図鑑」に既に700種以上の野草の花を載せているが、先週も1種、今週も1種初めての野草の花を撮影し、図鑑に追加掲載することができた。彩湖の対岸側を草刈前に歩くとどこかの山道を歩いているように錯覚するほどである(左の写真)。公園の中を歩いていると四季を通じて何らかの野草の花が咲いているものである。特に春と秋は花が多い。「山野草の花写真図鑑」を運営し、よく花の名前を調べているお陰である程度花の名前がわかるようになった。ただ歩くだけよりも、この時期なら「あれはヤブツルアズキ」「これはアレチヌスビトハギ」「キクイモは案外きれいなものだな」などと、楽しいものである。
公園内でも時々同じ野草の花が大群生することがある。今ならキクイモ(右の写真)、もう少し後にはセイタカアワダチソウが群生する。群生すると入り交ざって咲いているよりも壮観できれいなものであり、充分「花見」を楽しめるのである。よく人工的に菜の花やポピー、ヒマワリ、コスモス、彼岸花などが植えられて花見に供しているが、見た目の美しさから言えば、雑草の花も劣らない。なのに雑草というだけで、見向きもされず、種ができる前に刈り取られてしまうのである。筆者はそんな雑草の花を楽しみ、写真に撮ったりしている「変わり者」なのかもしれない。