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★★ 最近の車の運転マナー ★★ 2009年09月04日

 筆者は最近ほぼ毎日のように車を運転している。月の内約半分は通勤、後の半分は長距離ドライブで山などへ出かけたり、近所に買い物に出かけたりである。筆者は1963年に免許を取得したので運転歴は永い。その間いろんな運転を見てきたし、その変遷も実感している。免許を取得した頃に運転マナーの大きな変化があった。クラクション問題である。昔は必要の有無にかかわらずよくクラクションを鳴らしたものである。車の少なかった頃はそれで問題なかったが、車の増加に伴い街中ではクラクションによる騒音公害が問題となり、ついに無用なクラクションは禁止になったのである。ここ何十年はクラクションは殆ど鳴らすことなく運転でき、自分の車でもハンドルのどこをどのくらいの力で押せばクラクションが鳴るのか判らない位である。

 最近車を運転していて「あぶねーな」と感じる運転マナーの悪さが二つある。ひとつはテレビ番組でも採りあげられている赤信号での交差点突入である。筆者の車の前や後を走っている車で「ひどいなー」と感じるほど信号が赤に変わってからも突入する車が多いのである。筆者の車が交差点の直前で信号が黄色に変わることがよくある。この場合、急ブレーキで止まると追突される危険性があるので、そのまま進行するが、バックミラーを見ると後続の車が2〜3台が続いてくる。1台後はまだ黄色で入ったのであろうが、2台目は赤に変わった直後と思われる。3台目となると完全な信号無視の赤信号での突入である。昔は赤信号に変わった瞬間に交差道路の信号は青に変わっていたので、事故が起こり易かった。それで現在のように双方が赤の時間帯が設けられたのである。確かに切り替えられた当初は効果があったように思う。ところが、何年も経つと赤になってもまだ相手は発進しないことに味をしめてどんどん突っ込むように変わってきてしまったのであろう。そんなことで、重大事故が頻繁に報じられるようになってきた。対向の右折車との衝突事故である。右折車は前の信号が赤になれば、対向車が接近していても当然停止するものと思い右折発進する。これが停止せずに高速で突っ込んできたら重大事故になるのだ。交差点の事故では当事者の車だけでなく歩行者も巻き添えになってしまうのである。多くの場合、たとえひとつの信号を突っ切ったところで、その先の信号も赤になっていて前の信号待ちの車の後ろにつくことになるのだ。決して早く目的地に着けるものではない。信号は守りましょう。

 もうひとつは、進路変更でウインカーを出さないか、出すのが極端に遅い車が多くなったことである。先日も路地のT字路にさしかかった時、左から車がきていたので停止して待った。ウインカーを出していないので当然直進するものと思っていたら、こちらへ右折で入ろうとしてきた。当方は右折するのでウインカーを出して右寄りに停止していたので、相手が右折して進入するには余裕が無い。仕方なく当方は一旦左に寄って相手に進路を譲ってから右折したのであるが、相手が右折ウインカーを出しておれば相手に配慮してそのつもりで右側を空けて停止したのである。お互い相手の動きを予知して運転することで事故予防しているのに、こんな状態では危険である。ウインカーは30mまたは3秒手前で出すよう習ったはずであるが、よく見ていると、交差点での右左折も交差点に入ってからウインカーを出す車が多い。それじゃウインカーの意味がない。違反にならないように出しただけである。なぜだろうかと考えてみた。どうやら、このところの世相が影響しているように思える。セキュリティの関係で個人情報は出さないという習慣が身に付いてしまったがために、「自分がこの先どちらに進行するか」もなるべく他人に知られたくないということが無意識の内に運転行動に現れてしまっているのではないだろうか。運転では「予知」が非常に重要であると習ったはずである。お互い相手の車がどちらへ曲がるのか、曲がらないのかを早めに知ってこそ安全にスムーズに通行ができるのである。もっと自分の行動をオープンにして、30m手前3秒前でのウインカーを徹底しようではありませんか。

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