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★★ 夢舞台の年代 ★★ 2009年04月24日

 今日夢を見た。夢の内容を覚えているので起きる直前の夢であろう。夢だから荒唐無稽な内容であるが、筆者の実家のあった明石が舞台になっていた。

 明石駅から山陽電車に乗って姫路へ行こうとしていた。いつの間にか学生時代の友人仲間数人と一緒になっていた。乗ろうとしている電車は新幹線のような超特急であった。鉄道マニアが写真を撮っていた。へーいつの間にこんな超特急ができたのだろうと疑問に思いながら、朝のラッシュアワーと同じように押し合いながら乗り込んだ。とても座れないだろうと思って乗り込んだのに、車内は広く、座席が向かい合わせで左右3列ずつ並んで(そんな座席配列は見たことが無い)大勢いた乗客は皆座れてまだ少し空きが残るほどである。電車は発車し、すごいスピードで走り次の停車駅についた。確か明石の次に特急の停まる駅は東二見であったはずが、聞いたこともない駅名であった。ああ超特急用の別の線路を走っているのだなと納得する。リニアモーターカーなのかなと思ったりする。途中知らない名前の駅に2,3度停まって数分の内に姫路に着いた。山陽電車で明石から姫路までの所要時間は筆者が使っていた頃は特急電車で40分はかかったものである。すごく速くなったものだと感心・・・まあこんな内容の他愛も無い夢であった。

 この夢の舞台となった明石や姫路と登場した学生時代の仲間から考えて筆者のこの夢の年代は20歳前後ということになる。筆者は今年65歳になろうとする年代であるが、夢に見る舞台の年代は10代から20代が大半であることに気付いた。30代以降が舞台になる夢は滅多に見ない。朝方に尿意をもよおすとトイレへ行く夢を見るのであるが、この夢に登場するトイレは今は無い古い実家のトイレであったり、汚い中学校のトイレであったりする。きれいな水洗のトイレであったことは無いのだ。トイレが汚いのは安易に排尿させないための脳の配慮であろうが、登場するトイレはやはり10代から20代に使っていたトイレなのである。今の我が家のトイレとか会社のトイレではない。夢の内容にリニアモーターカーのような最新の夢の超特急が出てきたりするが、どういうわけか夢の舞台や背景は10代から20代なのである。

 なぜだろうか?どうやら記憶の度合が関係していそうである。夢に登場する舞台はイメージとして鮮明に強く記憶された場所が優先して登場するのだ。筆者は今では「今朝何を食べた?」と聞かれても答えられなかったり、毎日会っている人の名前すら度忘れして思い出せない程記憶力が低下しているが、10代では自分でも驚くほど記憶力は良かったものである。中学生の時、英語の授業で先生から「教科書を見ないでしゃべってみろ(英語で)」と言われて、教科書の1ページ分を暗唱できたことを覚えている。事前に暗記してこいと言われたわけではない。教科書を2,3度読んだだけで暗唱できてしまったのである。これほど記憶力の良い年代に過ごした周囲のイメージは鮮明に強く記憶されているのではないだろうか。実際少年時代に過ごした実家や小学校、中学校の周囲のイメージは今でもかなり鮮明に思い出すことができるのだ。現物は40,50年も経過して殆ど現存しないであろうが、記憶にだけは残っているのである。この懐かしいイメージが夢の中で優先して登場してくるのであろう。

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