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★★ 花まつりの日遅過ぎない? ★★ 2009年04月19日

 サクラソウで有名な公園で4月19日(日曜日)に「さくらそうまつり」が開催された。この場所にはサクラソウだけでなく色んな野草の花が見られるため、筆者は頻繁に訪れている。まつり当日は混雑するのでこれまで行ったことはないが、今回どんなものか様子見に自転車で行ってみた。たくさんの出店や色んなイベントが準備されて華やかで面白そうであった。ところが、肝心のサクラソウは?というと殆ど見えない。周囲の葦が伸びて隠してしまっているのだ。遊歩道の近くの花を上から覗き込めば何とか見ることはできるが、こんな状態で「まつり」の日を決めて良かったのだろうか?と疑問に思われた。「さくらそうまつり」と言うからには、訪れた人がサクラソウを見て楽しむのが開催の目的ではないだろうか。

左上:まつり当日のサクラソウ自生地

上 :さくらそうまつり会場

左 :第1週目のサクラソウ自生地

 サクラソウの花を見て楽しむには、今年は約2週間前のソメイヨシノのサクラが満開の時期が一番良かった。なぜ、2週間前に「まつり」を開催しなかったのだろうか?。おそらく主催者側でもこの状況は判っているはずである。確かに10年くらい前なら4月の第3日曜日辺りが一番の見頃であった。ところが温暖化が進み、近年はこの時期だと葦が伸び過ぎて隠してしまうのである。サクラソウ自体も3月下旬から咲き始め、4月上旬でもう充分見頃になる。この時期なら葦は芽生えたばかりなので何の問題も無く、ノウルシの黄色とサクラソウのピンクの競演を楽しむことができたのである。

 ならば、「まつり」は4月の第1日曜日が最適である。なのになぜ第1日曜日に開催しないのか。理由を推察してみた。おそらく昔から第3日曜日が一番見頃だったので、「第3日曜日に開催すること」と規定されているから変えられないのではないか。もう一つの理由として考えられるのはサクラの花見と重なったらあまり人が来てくれない。これは「まつり」そのものが目的で人が集まって盛り上がればそれで良い。そんなことであろうか。

 近年、リタイア組が急増し、花の写真を撮るのを趣味とする人も増えている。筆者もその一人であるが、こんな人達が花まつりが開催されるからには、一番の見頃だと思って行くのであるが、ここの「さくらそうまつり」を目指して行った人はさぞがっかりしたことであろう。

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