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★★ コピーワンス・ダビング10 ★★ 2008年06月29日

 デジタル放送開始以来「コピーワンス」とか「補償金」、そして2008年7月4日から始まる「ダビング10」という話題がいろいろ出ている。著作権の話だ。事の始まりはデジタル放送である。デジタル放送ではハイビジョン放送が可能である。それをデジタル録画すれば、何度コピーしても品質が低下しない。これはそうである。しかし、そこにどうしてコピーワンスの制限をかける必要が生じたのかということになる。権利者側は利益機会喪失とか言うけれども、放送した時点で充分な利益は得ているのではないか。それ以上の利益を期待するのは欲張りではないか。コピー制限をかけるということは視聴者の誰もが著作権法に違反するようなコピー行為をする可能性があるという疑いをかけたためであろう。全く視聴者を犯罪者扱いした失礼な話だ。著作権法違反のコピー行為を一部の人がするかも知れないのを防止するためだと言い訳するかもしれない。でもそれには全く効果は無い。違反行為をする奴らはコピーワンスであろうが、コピーゼロであろうが、始めからそんな制限の効かない機器を使うだろうし、既にそんな機器が海外メーカーで発売されている。しかも、コピーワンスに輪を掛けてDVDなどメディアや録音録画機器に補償金というのをメーカーから徴収しているのである。コピーワンスなら権利者の損害など起こり得ないのに補償金まで取るのは2重取りではないか。それに、子供の成長記録をビデオカメラで録画してDVDに保存するのにも補償金を払わされるのはどういうことだろう。この場合著作権者はユーザーそのものである。大体誰の著作物がコピーされたのか確認もできないのに、一体補償金は誰がもらうのだろう?○○著作権協会が著作者の代行と称しているが、協会に登録していない著作者の著作権料までも奪い取っている形になっているようである。ダビング10でもめた「補償金との関係」は、たとえ10回でもコピー制限をかけるなら、補償金など一切無くすべきである。いろいろもめているなかで、消費者側の意見が弱いように思えてならない。

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