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★★ VISTAはMicrosoftを葬る大きな棺になるのか ★★ 2008年05月04日

 Microsoftが昨年発売した最新のOSであるVISTAの人気は相変わらず良くない。Microsoftとしては「売れている」と言っているが、それは一般ユーザーが新しいパソコンを買うと、初めからVISTAが入っているからであって、一般ユーザーは選択肢無くして無理やり高いVISTAと、その要求する高いスペックのパソコンを買わされているだけである。企業で使うパソコンでは一部だけがVISTAになると大変なので導入しないのである。企業ではまだまだ古いシステムも使っており、互換性が無いかもしれないVISTAよりも、確実に稼動するXPの方が良いのだ。かつては新しいOSを導入すると、従来やりたくても出来なかった新機能が使えるとか、処理が速くなるなどのメリットを期待して先を争ってまで導入したものである。ところが、VISTAではどうしても欲しい新機能は無い。有るのはお節介としか言えないような余分な機能で、むしろそんな機能ははずしたいものばかりである。起動は遅くなるし、処理速度もXPより遅いらしい。

 筆者も良ければVISTAを導入しようかと注目してきたが、全くその気にはならなかった。導入したいプラス要素はゼロで、マイナス要素は1)価格が高い2)起動時間がかかる3)メモリーを増強が必要4)処理速度はXPより遅い(XPと同じハードウエアで)と、マイナス要素ばかりである。大体Microsoftは新OS開発において、ユーザーニーズを調査していないのではないかと思われる。筆者が今使っているXPでの不満点は1)起動が遅い2)終了にも時間がかかる3)お節介機能が多過ぎる4)時々ハングアップする4)コンピュータウイルスの不安 ということである。これらの不満解決がニーズである。それなのに解決どころか最大のニーズに対して逆走している。Microsoftはユーザー不在で勝手にOSの理想像を作り上げて、それに近づけたとして自己満足しているだけである。これまでの市場独占の驕り(おごり)がこのようにさせたのであろう。企業の基本を完全に逸脱しているのである。これでは倒産に向けて突き進むだけになり、VISTAにこだわっておれば、このタイトル通り「VISTAはMicrosoftを葬る大きな棺」になってしまうだろう。

 Microsoftに進言したい。次のOSでは起動時間は数秒に、終了は瞬時に、起動後即使用可能なのはブラウザーだけでよい。その他の機能は必要なユーザーだけが必要な時にだけ立ち上げればよいのだ。これを実現するのは技術的には難しくないはずである。瞬時起動OSなら企業も個人も大喜びで導入するだろう。

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