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★★ 学校裏サイトの問題 ★★ 2008年04月26日

 「学校裏サイトの半数に中傷・総数3万8000件超」ということが問題視されている。いじめや自殺につながるとしてフィルタリングなどで規制しようという動きがある。学校裏サイトだけでなく、ネットには無数の有害サイトがある。これらへの対策として「法による規制」というのは果たして有効なのだろうか?大いに疑問である。「法による規制」とかフィルタリングは迷惑メール対策と同じで、殆ど効果がないばかりか健全なネット活動がやりにくくなるだけではないだろうか。

 ネットに関する規制で、「法による規制」というのは効果が無いというのは迷惑メールで証明済みである。法律で「迷惑メールを出してはいけない」としても、悪い奴らは、全くお構いなしに出し続けている。フィルタリングというのが考え出されたが、これもフィルタリングにかからない迷惑メールがどんどん出てくるではないか。おそらく「学校裏サイト」を禁止する法律が作られても、そんなのはお構い無しであろうし、フィルタリングされても、おそらくフィルタリングをすり抜けるサイトがすぐに作られるだろう。結局影響を受けるのは健全なサイトだけであって、本来規制されるべきサイトへの規制の効果は僅かと言う結果になってしまう。

 ではこのような有害サイト対策としてどうすればよいのだろうか、ということになる。これを考えるのに、なぜこのような有害サイトが出来てくるのかというところから考えなくてはいけない。なぜか?というと、このようなサイトに書き込みたい人がおり、それを見たい人もいるからである。見たい人が多ければ、それを利用して稼ぎたいという人も出てくる。だからこのようなサイトは元を絶たない限り、規制しようが何をしようが絶対無くならないだろう。

 元を絶つということは、書き込みたい人を無くすということである。いくらサイトを立ち上げても、そこに書き込む人がいなければ、誰も見に来ないので無いのも同然ということになるからだ。では、なぜ書き込みたい人がいるのかというと、学校で不満がいっぱい。うっぷんを晴らしたい。という人が多いからである。学校裏サイトはこれら不満のガス抜きになっているのだ。ということは、学校で不満が溜まらないようにするのが一番の対策ということになる。学校は生徒にとって楽しい勉学の場であれば、こんな学校裏サイトなんてのは出来てこないのだ。

 責任は親・学校の教師→校長→教育委員会→教育基本法→文部科学省→政府→国会議員→選挙有権者

ということで、我々日本国民全体がこのような状態を作り上げてしまったということになり、皆で学校を良くしていこうということでなければならないのである。といっても、すぐに良くなるわけではない。ではどうすればよいのか。

 結論を言えば、このようなサイトへの対応方法を生徒に教えることではないだろうか。ガス抜きで書き込んでいるのだから、「書き込むな」と言うのは逆効果になる。むしろどんどん過激なことを書き込ませれば良いのだ。昔の落書きと同じだ。要は読む側の受取り方であって、このようなサイトへの書き込みはすべて裏付けのないでっち上げばかりだという前提で見れば、これを信じていじめることも無くなるだろうし、これを信じる者は馬鹿だというようなことになり、書き込まれる内容は意味がないことになるのだ。もしもA君を誹謗中傷する内容が書き込まれたとしたら、逆にそれを書き込んだ者がB君と特定されるなら、同じような誹謗中傷をB君に書き込めばお相子になる。もしも誰が書いたか判らなければ、周りの子全員に同じような誹謗中傷を書き込んでおけば、皆同じということになり、一部の子供がいじめられることもないだろう。子供の間ではちょっと喧嘩したりすると他愛の無い悪口を言い合うことがある。この言い分の片方がネットに書き込まれただけだろう。だったら両方共書き込めばよいのだ。もし、気の弱い子が書き込めなければ、誰かが代理でお相子になるように書き込んでやればよいのだ。気の済むだけ書き込めば、後はもう飽きたということで終わるだろう。周りの子供や大人がワイワイ騒ぎ立てるから、加害者側は余計面白がるし、被害者側は余計沈み込むことになるのだ。

 筆者は決して学校裏サイトを放置してよいと言っているのではない。今考えられているような規制では効果は無いので、逆手を取って、何でも意味の無い裏づけの無い事もどんどん書き込もうではないかということである。そうなれば学校裏サイトそのものが意味の無い物になって、その内見る人もいなくなるのではないかということである。本来の学校表サイトは正規に会員登録し、管理者が調べれば身元が判る会員同士で、書き込み内容に責任を持って運営するようにすればよいのだ。健全なサイトが正常に運営されておれば、馬鹿げた裏サイトを見に行く人も居なくなるだろう。

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