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★★ Googleドキュメントを使ってみた ★★ 2007年12月14日

 「Googleドキュメント」とは、Googleが提供するWeb版のオフィスソフトで無償で提供されているものである。

 現時点では文書、スプレッドシート、プレゼンテーションが使用可能となっている。それぞれマイクロソフトのオフィスソフトのワード、エクセル、パワーポイントに相当するソフトであり、データもある程度互換性がある。

 特徴としては、パソコンがインターネットに繋がっており、ブラウザーソフト(インターネットエクスプローラやファイヤーフォックスなど)があれば、特別のソフトをインストールしなくても使える。ネット上に作成したドキュメントを保存でき、複数のアカウントで共有できるので、どこのパソコンからでも出力、編集が可能である。すなわち、高価なオフィスソフトを買ってパソコンにインストールしなくても文書やスプレッドシートやプレゼン資料を作れるということであり、また、パソコンのOSはウインドウズでもマックでもリナックスでも同じように使えるということである。

 早速使ってみよう。いつもホームページを見るのに使っている「インターネットエクスプローラー」を立ち上げ、検索ボックスに「Googleドキュメント」と入れて検索する。検索結果の一番上に出てくる「Googleドキュメント」(一応URLがhttp://www.google.com/google-d-s/hpp/hpp_ja_jp.htmlで偽者でないことを確認する)をクリック、その中の「Googleドキュメントを使ってみよう」をクリックすると、日本語のアカウント作成画面が出る(別の画面からアカウントを作成しようとすると英語の画面が出てしまう)。ここに必要事項を入力し、利用規約に「同意して、アカウントを作成します」のボタンを押せば、アカウントが作成されメールに通知が入る。最初のログイン画面をお気に入りに入れておけば、IDとパスワードを入れるだけですぐに使えるようになる。

 ワープロやプレゼンテーションはワードやパワーポイントと使い勝手はほぼ同じで遜色なく使える。スプレッドシートは大量のデータに大量の式を使う場合には応答の遅れなどで不向きだが、個人で使う程度のデータ量なら問題ないだろう。印刷もパソコンから使えるプリンターのどこにでも出力できる。自分のディスクにワード形式などいくつかの形式でダウンロードもできる。個人的な文書作成には充分である。友人との文書やデータ交換ではメールに添付するよりも文書を共有にした方が手っ取り早く、安全性も高いだろう。仕事でもこれを使えば便利そうであるが、そのためには事前の会社の許可が必要だろう。

 これを使ってみて、パソコンの将来像を垣間見た感じがした。家庭向のパソコンにはウインドウズのような大きなOSは不要で、ソフトはブラウザーと日本語入力システムだけあればよい。ハードディスクは自分の文書や写真や映像を保存するだけの用途になる。個人の設定値はカードから読む。見たり編集したりするのは総てネットのWebソフトを使う。OSとブラウザーはROMから数秒で起動。ウイルスは入り込む余地がなく、たとえメモリーに入り込んでも再起動すれば無くなる。CPUも高性能である必要はない。まさにテレビなどの家電製品と同じになるだろう。「インターネットが見れるテレビ」というのがあるが、それでよいのだ。そして企業向けのパソコンはハードディスクも不要、WiMAX無線通信を備えた究極のシンクライアントになる。

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