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★★ 無料の情報 ★★ 2006年11月26日

 インターネットで入手できる情報は無料のものが多い。百科辞典も本の場合は買えば何万円もするが、インターネットで調べればただである。一部に有料化の動きもあったが、他に無料で同等以上の情報を提供するサイトが出てきたため、当然ながらわざわざ有料で使う人は居なくなったのである。

 なぜ、そんなに無料で情報提供できるのであろうかと疑問に思えることもある。その理由は次の通りである。

1)ページに広告を載せることによりPayされている。多くの広告料を得るには、多くの人に、また広告内容に関心を持つ人に見てもらう必要がある。このためには、ページ内容は閲覧者に役立つ情報である必要がある。そのため、より洗練された情報が提供されるようになる。
Yahoo、Google、Infoseekなどのポータルサイトにニュースや交通機関情報、地図情報が掲載されているのはこのためである。

2)ボランティアによる情報提供。ボランティアは情報を提供し、多くの閲覧者に見てもらえることに喜びを感じている。従って閲覧者からのPayが無くても、より多くの閲覧者から何度も閲覧してもらえるよう役立つ情報を提供している。
個人サイト、ウィキペディア

3)企業による、企業イメージ向上のための情報提供。この情報提供はその企業の製品に関する情報提供が主であるが、より高いPR効果を狙うため、多少製品から離れてもその企業の提供する製品に関心を持つ閲覧者が関心を持つ分野の情報を提供している。
カメラメーカーサイトに「きれいな写真の撮り方」など解説があるなど。

 ふた昔前くらいまでは「安全と情報はただ」であった。それがいつのころからか「安全と情報はただではない」と言われ、インターネットの世界でも、ウイルス対策ソフトに金を払い、高い金を払って買ったパソコンなのに使い方を聞くのに金を払わされたりしたものである。ところが、ユーザーの絶対数が増えると、広告効果が増し、お互いの競争が起こることから無料になるという効果が得られてきたのである。だいたいウイルスへの対策に金を払うのは筆者は納得できていない。悪いのはウイルスを作ったり撒き散らしている奴らではないのか。本来そんな悪事をする者は警察が取り締まるべきである。泥棒や強盗から身を守るために、個人でセキュリティ会社に金を払って、セキュリティーシステムに加入したり、ボディーガードを雇ったりしているのと同じである。そんな事は金持ちだけがやればよいことで、質素な生活をしている我々は特別なセキュリティシステムに入らなくても安全であるべきなのである。また、情報に対しても、株のどんな銘柄を買えば値上がりするのかをコンサルタントに訊くのは有料で良いが、初めての土地で人に道を聞くのにも金を払わないと教えてもらえないようなことでは困るのである。本当に健全な社会なら、普通に生活する安全と普通に生活するのに必要な情報は無料というのが本来の姿ではないかと思えるのである。インターネットは知識情報の無料化という本来あるべき姿になろうとしているのではないだろうか。

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