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★★ 釣りって? ★★ 2006年09月22日

 自転車通勤していると沿道の色んなものが見えてそこそこ楽しめるものである。ここ数日は彼岸花の開花状況を見ている。土手に咲く彼岸花は今日は八分咲きである。明日の彼岸中日は丁度見頃になりそうだ。どこかに彼岸花を見に行こうかなどと考えながら走った。

 この自転車通勤の途中、東京オリンピックのボート競技が開催された戸田ボートコースに沿って走るのであるが、ここではちょっと気分を悪くする光景がある。

 このボートコースでは魚が多いらしく、魚釣りにくる人がいる。ボートコースなので当然釣りは禁止である。ボートコースに釣竿を突き出したり釣り糸を投げればボート競技や練習に危険なのは言うまでもない。それでも夕方や夜に釣りにくる者がいるのである。入り込まないよう以前は網フェンスが敷かれていたが、これでは簡単に破られて穴だらけになっていた。そのため数年前にはまるで牢の鉄格子のような頑丈なフェンスに変った。それでもしばらく経つと太さが16mmはあるかと思われる鉄棒が上部の付け根から折られるようになったのである。頑丈な鉄棒も何度もゆすっていると金属疲労で折れてしまうのであろう。鉄棒でも折れることが知れてしまうと数箇所に同様に折られた場所が出来てしまった。夜帰宅時に走っていると、この折られた場所を乗り越えて入ろうとしている人を見かける。20歳前後の若者である。さすがに当人はこの行為はいけないことと自覚しているらしく、人が見ている間は侵入行為はせず、その場に釣竿を持って立っているだけである。おそらく人目が無くなった時点で乗り越えるのであろう。

 そこまでして釣りがしたいのかとあきれる次第である。釣った魚を食べたり売ったりと生活がかかっているとは思えない。単に釣りを楽しむためであろう。確かに釣りは楽しいが柵を破ってそれを乗り越えてまでやるほどのものなのだろうか。おそらく釣りだけではなく、法を犯すスリルの方を楽しんでいるように思えてならない。

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