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★★ Windowsの偉そうな態度 ★★ 2006年08月14日

 Windows98時代まではパソコンを使っていて突然「不正な処理を行ったので・・・」というメッセージが出て処理が停止してしまい、それまでのデータが失われてしまうというのがよくあった。ユーザーから見れば、何も不正なことをした覚えがないのになぜ自分の所有物であるパソコンごときに叱られなければならないのか腑に落ちないばかりか、データが消えてしまい作業が無駄になってしまうという被害者であって逆にパソコンを叱りたいくらいであったものである。実際このエラーが発生する原因はOSであるWindowsの不備とアプリケーションプログラムの不備によるものであって、メッセージを受けるユーザーには何の落ち度もないのである。

 さすがにこのメッセージはユーザーのひんしゅくを買い、WindowsXPでは「ご迷惑をおかけします・・・」に変わった。そしてチャッカリそのエラーデータをインターネットを通じて集めてOSを修正してアップデートや次期OS開発に役立てようとしているのである。

 しかし、今でもWindowsに入るとき、「ようこそ・・」との表示が出る。「ん?俺は自分のパソコンを道具として使ってやっているのに何で『ようこそ』なんだ。『お使い戴いてありがとうございます』ではないのか」と、疑問が出るのである。完璧で絶対にエラーを出さないなら許せるが、まだまだハングアップや突然の再起動が起こるのである。「出来の悪い召使が偉そうな態度をとるんじゃない」と言いたい。

 パソコンやそのソフトは高額で購入したユーザーの所有物(ソフトについては使用権を購入しているとの考え方もある)であるのになぜソフトウエアからは見下したようなメッセージを受けるのであろうか。

 これは、OSやアプリケーションソフト開発者の考え方の問題と言える。筆者自身も会社のシステム開発で『ユーザーはコンピュータのことを何も知らない馬鹿』を前提にプログラムを作ってきたものである。まだまだこのような考え方が開発者の頭の中に残っているのであろう。しかし、コンピュータの世界はかなり進歩し、変化してきたのでこんな考えからは脱却し、『ユーザー様は神様です』くらいの考え方に変わるべき時代になったと言える。

 先に述べたWindowsがエラー情報を収集している件も、現在のWindowsXPでエラーが起こらないように改良してアップデートしてくれれば、次のバージョンWindows Vistaなんて必要ないのであるが、WindowsXPには不備を残しておいて次のWindows Vistaを買ってもらおうという戦略なのであろうが、これもユーザーを見下したやり方としか思えないのである。

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