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★★ 自前の散髪 ★★ 2006年05月20日

 35年くらい前から散髪屋に行っていない。こんなことをいうと、完全な禿げ頭か、長髪の不潔なオジンと想像されるかも知れませんが、ごく普通の白髪混じりの頭のオジンでございます。ただ散髪屋に行ってないだけであって、髪が伸びれば散髪はやっております。昨夜も、風呂に入った時に散髪しました。

 3ヶ月に1回くらい、自分で散髪している。なぜ、自分で散髪するようになったかというと。20代後半までは人並みに散髪屋で散髪していた。しかし、その頃はインフレ真っ盛りの時代で散髪代は行く度に値上がりしていた。勤め人が散髪に行けるのは日曜日しかない。行くと大勢の先客がおり、待たされる。それなのに、時間をかけて髭を剃ったり、洗髪をしたり、丁寧に髪を梳かしたりしている。それに、いかにも昨日床屋に行ってきましたというような頭に仕上げられてしまうのである。筆者は元々半天然パーマでボサボサ頭を通していたので、あまり整髪料を付けてピシッと決まった頭は性に会わないのである。だから散髪屋を出るなり、ピシッと決められた頭を手でグシャグシャにしたりしたものである。

 そんなある時、知人が自分で散髪しているということを聞かされたのである。アッ!自分で出来るんだと気付いたとたん、自分で手鏡、散髪バサミと櫛と櫛付きかみそり(何とかいう名前があるようだが歳のせいでその名前が浮かばない)を買ってきて自分で散髪するようになった。

 もともと自分の風体をあまり気にしない性格であったので、髪型が少々おかしくても、指でくしゃくしゃにすれば判らないだろうと、多少仕上がりに問題があっても平気で、わざと頭をくしゃくしゃにしていたものである。自分の結婚式も自前の散髪頭で出たことを知って家内もあきれ返っていた。たまに目立つほどの失敗をすることもある。多少の失敗もよいように、一応、散髪日は金曜日としている。土日の間に少しは髪も伸びるので、目立ちにくくするためである。

 現在の散髪代はいくらでしょうか、4,000円くらいはしているようですね。普通の人は最低でも2ヶ月に1回はいっているらしいので、年間にすれば24,000円・・・高い!!。筆者は『見てくれ』は犠牲にしてこの分は趣味などに充てております。散髪屋さん ごめんなさいね。おそらく死ぬまでお世話になることは無いと思います。

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