東海地方の梅雨明けが発表されましたが、関東はまだ。雲が多かったのですが、木星は辛うじて見えていたので、南中前に撮影しようと作業を始めました。木星は近くにあるアンタレスでパーティノフマスクを使ってピント合わせをするので、スターアライメント基準星をアンタレスにしたのですが、雲があってファインダーで見えない。雲を通して微かに星が見えたのでそれがアンタレスだと思い、アライメントしてピントも合わせて、木星を導入しようとしたら、ファインダー視野に木星が入ってこない。ファインダーがズレたのかなと思い、最初からやり直したら、アンタレスが南中越えして今度はファインダーが使えない。仕方なくベガでスターアライメントしようとしたら、全く違う方向を向いてしまった。おかしいな?と、またやり直しをしたら、RA方向が全く動いていない。壊れたのかなと思われたが、RA側のロックを締めたらちゃんと動いた。ロックの締めが甘かったのです。EQ6Rはロックレバーの締めしろが少なく、カツンと当たる感じで、僅かに戻るだけでロック解除されてしまうようです。これはEQ6Rの弱点かもしれません。ようやくベガでアライメントして木星導入したら、その時既に木星も南中越えしていて反転してしまいました。ベガでピント合わせして反転まですると、ミラーシフトでピントがズレてしまいます。でも反転状態では木星でピント合わせが出来ないのでそのまま撮影。でもピントが甘そうなので、南中前の土星に移動し、土星でピント合わせをして撮影。土星の撮影を終えても他の天体は雲が多くて撮れそうもない。木星のまわりの雲が取れていたので、反転しているけれどもアンタレスでパーティノフマスクを使ってピント合わせを試みてみました。パーティノフマスクでのピント合わせなら、モニターを見ながらでなくてもピント合わせはOKでした。導入は電子ファインダーを使えば問題なし。そうやってようやく木星撮影ができました。
くどくどした長文ですみません。失敗も自分への戒めとして記録しております。
木星 今日のシーイングは3/5程度でしょうか。衛星が写りました。
[撮影データ]SkyWatcherEQ6R赤道儀、Meade8"、3xバロー、6000mm、ZWO ASI290MC、FireCapture、ROI=800x600、Gain=400
(66%)、Shutter=11.67ms、FPS (avg.)=79、Frames captured=5000、AS!3でスタック、Wavelet、Photoshopで調整
土星 カッシーニの間隙は見えますが繋がりません。
[撮影データ]SkyWatcherEQ6R赤道儀、Meade8"、3xバロー、6000mm、ZWO ASI290MC、FireCapture、ROI=640x480、Gain=450
(75%)、Shutter=20.42ms、FPS (avg.)=45、Frames captured=5000、AS!3でスタック、Wavelet、Photoshopで調整
シュミットカセグレンのミラーシフトによるピントズレについてはよく言われることです。一旦ピント合わせをしても赤道儀が大きく動くとピントは外れます。当然反転すると大きくズレます。そこで撮影対象に近い明るい恒星でパーティノフマスクを使ってピント合わせをするのが最も確実な方法かと思われます。