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★★ M33銀河、M42オリオン大星雲、IC434馬頭星雲 ★★
2018年11月03日
 
昨日は晴れ間と曇りが交互に急速に入れ替わるという天体撮影が非常にやりにくい空模様でした。新月期でも、光害地では雲があると雲の明かりで露出を伸ばすことができません。最近は夜になると雲が多くなるという天気が続いているので、条件の悪さを押してでも撮影せざるを得ません。
M33さんかく座渦巻銀河

[撮影データ]SkyWatcherEQ5GOTO赤道儀、Nikkor300mmf2.8、LPS-D1フィルター、ZWO ASI294MC-PRO、-18℃、Capture Area=4144x2822、SharpCap使用、Gain=400、Exposure=6s、8s、10s、15s、32frameづつLiveStack、全549frame5819s(97m)、SI8&Photoshopで処理、トリミングなし

M42オリオン大星雲

[撮影データ]SkyWatcherEQ5GOTO赤道儀、Nikkor300mmf2.8、LPS-D1フィルター、ZWO ASI294MC-PRO、-18℃、Capture Area=4144x2822、SharpCap使用、Gain=400、Exposure=2s、4s、6s、8s、32frameづつLiveStack、全372frame1968s(33m)、SI8&Photoshopで処理、トリミングなし

IC434馬頭星雲

SkyWatcherEQ5GOTO赤道儀、Nikkor300mmf2.8、LPS-D1フィルター、ZWO ASI294MC-PRO、-18℃、Capture Area=4144x2822、SharpCap使用、Gain=400、Exposure=8s、10s、32frameづつLiveStack、全194frame1746s(29m)、SI8&Photoshopで処理、トリミングなし

上のM42をPhotoshopでHDR合成してみました。今回は元画像のFlat適用失敗で手動でいじり過ぎたので色が変になりましたが、HDR合成の要領が分かったので、撮影もそのつもりでやれば上手くいくかなと思われました。

今回、Flatも作成したのですが、SharpCapのLiveStackでFlatFrameを作成すると、スタック時点でレベル調整が入るようで、なぜか中央部に酷いノイズが入ってしまうことが判明しました。FlatFrameの作成方法は変えないといけないようです。今回の作品はすべてSI8の周辺減光調節機能を使いました。周辺減光はSI8で補正できますが、強度のレベル調整をすると中央部に明るい部分が出来るのでこれはPhotoshopの焼き込みツールを使って補正しました。
冷却カメラで目一杯冷却して撮影すると、確かにノイズは減ります。ノイズが少なければかなり強度のレベル補正が可能になります。すると、ごく僅かな周辺減光やカブリや色むらが目立つようになります。これらを少なくするには、完璧なFlatFrameやDarkFrameを適用する必要が出てきます。冷却なしや-10℃ではあまり目立たなかったSharpCapのLiveStackで作成したFlatFrameの中央部ノイズが-20℃では目立ってきたということですね。
非光害地での撮影なら充分な露出をかけられるので、あまり強いレベル補正をしなくてもよいのですが、光害地だと長時間露光すると画面全体が白飛びになります。そのため、ヒストグラムのピーク位置が60%以下に抑えなければならず、F2.8レンズだとLPSフィルター使用で8秒程度が限度になります。そんな僅かなコントラスト情報を長時間露光と同じくらいまで拡大しようとするのですから、相当なテクニックが必要になります。もっともっと腕を磨かないといけないようです。

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