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★★ 月齢7.6の月 惑星撮影用カメラ ★★
2017年06月05日
 6月2日撮影分がやっと処理できました。当日は晴れたので、C5拡大撮影法でD90を使ってモザイク合成するテストを行いました。しかし、シーイングは悪かったので、全体像撮影と比べて解像度は同等以下でした。シーイングの良い時のC270による撮影結果の解像度で月全体をモザイク合成すれば、素晴らしい結果が得られることを期待したのですが、シーイングが悪かったのと、一眼レフカメラでの撮影ではどうしてもシャッターショックの影響が出るので無理のようです。

[撮影データ]SkyWatcherEQ5GOTO赤道儀、セレストロンC5、D90直焦点、ISO1600、1/800、64枚をRegistaxでスタック、Photoshopで調整

[撮影データ]SkyWatcherEQ5GOTO赤道儀、セレストロンC5、KOWA TSE-14W30XW 14mmアイピース、拡大撮影法、D90、各ISO3200、1/50秒、16枚をRegistaxでスタック、結果の14枚をPhotoshopでモザイク合成

 5月7日の当ブログでも書いた通り、土星撮影では口径の小さいセレストロンC5とWebcamC270改造カメラでは暗くて限界を超えているため、シーイングの悪い状態ではきれいに撮影できないことが判明しました。また今回のような月面撮影でもシーイングの悪い時にシャッター速度を稼いで高FPSで撮影したいと次々と欲が出てしまいます。口径250mm程度の鏡筒を使い、高感度の惑星撮影用カメラを使えば少々シーイングが悪くてもそこそこ綺麗に撮れるであろうことは分かっているのですが、懐がそうさせてくれないので、少しづつ段階的に進めていくことにしています。 WebcamC270は非常に安かったので、ダメ元のテストとして導入したら、そこそこうまく撮れてしまったので、1年間使ってきましたが、土星のカッシーニ間隙をしっかり撮るには能力不足だったということです。そこで、ついに惑星撮影用の高感度カメラ「ZWO ASI290MC」を発注するにいたりました。このカメラはソニーの裏面照射型CMOSセンサーを使った高感度カメラです。同じセンサーを使ったお勧めカメラに「QHY5Ⅲ290C」がありますが、鏡筒への取付方法の多様さからZWO社製を選びました。日本代理店は名古屋のエレクトリックシープ社と東京の星見屋の2社です。そこで、自宅に近い東京の星見屋に発注した次第です。カメラだけ高感度に替えたところでどれだけ良くなるか疑問ですが、まあ、いずれ必要になるだろうと思っていた物なので、この土星撮影シーズンの内に試してみようと考えた次第です。
 天体撮影で一眼レフカメラのミラーショックやシャッターショック、長時間撮影でのバッテリー切れ、長秒ノイズ等の問題を考えると、このタイプで大きなセンサーの冷却式が天体撮影の主流になりそうな気がします。ひと昔前の冷却CCDカメラは100万円以上の価格で、とても手の届かない物でしたが、最近はどんどん安いものが開発され、APS-Cサイズの冷却CMOSカメラで19万円程度と、中級一眼レフカメラと同程度の価格になってきています。次々と買いたいものが出てくるのがこの趣味の怖いところでもあるのですが、少しづつレベルを上げながらその効果を確かめていくのも楽しみになるものです。
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