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30.星空を撮る

 我々街中に住んでいると、光害が酷く星空を観ることは殆どありません。しかし、山小屋に泊まったり、地方の田舎に泊まった時にものすごく美しい星空を観ることがあるでしょう。そんな時写真に撮ってみたいと思うことでしょう。
 銀塩写真の時代では星空を撮るのは大変な技術が必要でした。しかしほぼ頂点近くまで進歩したデジカメではかなり簡単に撮れるようになりました。是非挑戦してみましょう。

 星空を撮るのに必要な機材はデジカメと三脚だけです。星空撮影にのめり込むなら、その他にリモコン、ソフトフィルターがあるとよいでしょう。もっともっとと言うとこの世界はきりがありません。赤道儀、望遠鏡、と踏み込んでしまうといくらお金があっても足りないということになるのでご注意ください。

《星景写真を撮る》

○星がきれいに見える場所で、三脚にデジカメをセットして設置します。この時パン棒の付いた雲台の場合はパン棒はカメラのレンズ側になるようにします。なぜなら、空にレンズを向けるとパン棒が三脚の脚に当たってしまうからです。

○デジカメを設定します。
 モードはマニュアル(星空モードのある機種ならそれを使いましょう)
 ズームは最広角、レンズ交換式なら手持ちレンズの中で最広角
 フォーカスもマニュアルで無限大(オートで遠くの明るい光でピントを合わせてそのままマニュアルフォーカスに切り替える方法もあります)
 絞りは開放(デジカメの最も小さいf値)普通のデジカメならf2.8かf3.5
 ISOは1600~6400
 シャッター速度は15秒~30秒
 リモコンが無い場合は、セルフタイマー秒数を2秒に設定

○構図を決めます
 とは言っても、ファインダーでもモニターでも何も見えません。本当はまだ明るい内に構図を決めておくと良いのですが、大体この辺りを入れたいということで構図を決めます。風景が入っておれば、水平にも注意しましょう。 

○リモコンでシャッターを切ります
 リモコンが無ければ2秒セルフタイマーでシャッターを切ります。
 30秒露出すると実際には60秒かかります。これはカメラが長秒ノイズ除去のため実露出後同じ秒数をシャッターを閉じた状態で作動するためです。

○すぐに結果をモニターで確認しましょう。
 結果により、ISOやシャッター速度を変えてみます。
 暗い場所なら、露出オーバー気味の方がきれいに写ります。
 ただし、広角でも30秒を超えると日周運動で星が流れて写ってしまいます。

○星の軌跡を撮るなら
 この場合は、長秒ノイズリダクション機能をOFFに出来るカメラでないと細かい破線状になってしまいます。また途中でカメラに触れてはいけないのでセルフタイマーは使えません。リモコンかできればタイマー機能付リモコンが必要です。最近のカメラではインターバル撮影機能の付いたものもあるので、確認しておきましょう。
 ISOは小さめでシャッター速度は30秒~60秒(カメラによっては30秒maxが多い)で最低でも15分間30コマ、できれば30分60コマ~60分120コマ撮影しましょう。
 結果はフリーソフトなどを使って「比較明合成」すると数十枚の写真データから1枚の星の軌跡の写真を作ることができます。



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