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★★ 自転車の雨具、なぜ傘は駄目なの? ★★
2016年09月24日

 今年は8月の終わりあたりから天候不順が続いて雨の日が多い。

 筆者は出かけるとき、運動のため、出来る限り3~4km以下なら歩き、10km程度以下なら自転車と決めている。何も用がなくても、わざわざ公園へ歩きに行くのだから、用があればこれ幸いと歩いたり、自転車に乗ったりするのである。

 しかし、雨が降ると、雨具をどうするか悩んでしまうのだ。歩きであれば、傘であるが、自転車では何を使うのかである。

 以前、現役の頃は通勤に自転車を使い、雨の日は傘を使ってきたのであるが、傘をさしての片手運転は駄目ということになったので、「さすべえ」にするか、カッパかポンチョということになる。

 「さすべえ」はいかにも「おばちゃん」っぽいので男には使えないし、風向きに常時対応ができない。と、いうことは、カッパかポンチョということになる。カッパは以前にも使ったことはあるが、靴に大量の雨水が入りこむという大きな問題がある。そこでポンチョを使ってみた。恰好は良くないが、カッパのように靴が濡れる問題はない。しかし、メガネが濡れて前が見えなくなる問題がある。メガネが濡れるのはカッパでも同じである。そこでメガネが濡れないよう野球帽をかぶってその上にポンチョのフードをかけるようにした。これだと野球帽の鍔でメガネは濡れにくい。しかしもうひとつ問題がある。前からの弱い風でもフードが外れてしまうことだ。そこで野球帽の鍔とポンチョのフードを洗濯バサミで挟んでフードがはずれないようにした。これだと殆ど問題はなくなった。しかし、非常に恰好が悪い。まあ「おじいさん」なのだからあまり恰好を気にする必要はないか、と、雨の日は変な恰好で自転車に乗っている次第である。

 しかし、雨の日の自転車で筆者なりに一番良いのは透明なビニール傘だ。片手運転で駄目と言われるが、傘を持つ手をハンドルに置けば片手運転にはならず、安定してハンドル操作はできる。透明ビニール傘なら前からの雨でも前方が見えるので問題ない。メガネも濡れないので良好な視界を確保できる。靴も濡れない。台風のような強風でない限り雨の日の自転車は傘がベストなのだ。筆者自身中学校の登下校から何十年も雨の日の自転車は傘で通してきたのになぜここにきて駄目と言われなければならないのだろうか?

 おそらく、これを決めた人は自分では自転車に乗っていない人であろう。テレビで傘さし自転車は危険だとしているのは大げさに不透明傘でわざと歩行者に突っ込んでいくシーンを出しているが、そんな人は現実には殆どいない。もしも筆者がこれを決める委員であったら、「透明傘ならOK」とすべきだと主張したであろう。こんなことを書くと、では透明傘をさした自転車が事故を起こしたら責任が取れるのかと言われるだろうが、事故というものは色んな不注意が重なって起こるもので、傘でなくても起こるときは起こるのである。要は自己責任で、安全な運転をすればよいのである。傘をさしておればその分余計注意してゆっくり走れば事故にはならないのだ。

 筆者は一応ルールは守って雨の日の自転車はポンチョで運転しているが、傘と比べると、メガネが濡れて前が見えにくくなったり、バックミラーは全く見えなくなるなど、もしかしたら傘さし運転よりも危険かもしれない。

 ルールを決める人は実際に自分でやってみて確かめて決めていただきたいものである。たまたま朝ドラ「トト姉ちゃん」で話題になった「暮しの手帖」のテストで石油ストーブからの出火に対し、東京消防庁の「毛布をかぶせよ」よりも「バケツ一杯の水」が正しかったというように、役人の決めごとは、役人自身ではやらないことが殆どではないだろうか。

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