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★★ 一眼レフカメラD5500を購入した ★★
2016年04月8日

 筆者の使用するカメラはここ2年ほどはもっぱらネオ一眼と呼ばれるコンパクトデジカメFUJIFILM FinePixS1である。"高画質で撮りたい時"だけ一眼レフのNIKON D90を使うつもりであったが、画質的にあまり大きな差がないので、むしろズーム範囲が広く手軽な方を使う結果になってしまった。筆者のこれまでの被写体は山野を歩きながら撮る「風景」、「花」、「野鳥」である。「風景」は圧倒的に「広角」で撮ることが多く、「花」なら「接写」、「野鳥」なら「超望遠」である。これに対し、FinePixS1なら24mm相当の「広角」から1200mm相当の「超望遠」まで1台でカバーできるのだ。接写も普通に花を撮る程度なら可能であり、後で買い足した接写レンズを付ければ超接写まで可能だ。これを一眼レフのD90で撮ろうとすると、広角は12-24mmの広角レンズ、接写は90mmマクロレンズ、超望遠は200-500mm望遠レンズ、その他は18-270mm高倍率ズームレンズとレンズ交換をしなければならない。一眼レフでのカバー範囲は18mm相当~750mm相当になるものの、これらを全部持ち運ぶのは重すぎて無理であった。

 昨年秋から天体写真も始めたのであるが、光害地の我が家から撮れる星や月ではFinePixS1で充分というかFinePixS1の方が鮮明に撮れたのである。

 ところが、美しい天体写真を撮るとなると光害の少ない所へ遠征しなくてはならない。そして光害の少ない所での撮影では高感度と30秒をはるかに超える長時間露光が必要なのだ。撮影対象にもよるが10分程度の露光が必要な場合もある。これにはFinePixS1ではとても無理だとわかった。それなら、D90のバルブを使えば可能なのだが、今のところ筆者の持つポータブル赤道儀での追尾は1~2分程度が限界のようだ。それ以上追尾させるにはオートガイダーと呼ばれる最低でも10万円以上の機材も必要になる。これからの夏に向けては天の川やその周辺の天体が撮影対象になるが、天の川と風景の入った星景写真をきれいに撮るには、超広角レンズを使って15秒程度の短時間露光で撮る必要があるのだ。筆者も超広角レンズは持っているが、安物なのでF4と3段分ほど暗い。明るい超広角レンズはこれも10万円以上と高価なのだ。そこで考えた対策が高感度のカメラを使うということである。デジカメ技術はどんどん向上してフルサイズなら常用最高感度でISO40万以上というものも出てきた。筆者が買える範囲で色々調べたが、結局既存レンズを使うことを考えるとニコンとなり、価格と性能を考えあわあせてD5500になったのだ。現在手持ちのD90では最高がISO3200なのに対しD5500ではISO25600と3段分高くなっている。暗いレンズでも感度を上げれば、同じ露出時間で撮れるだろうということである。また、ISO1600で10分間の露光が必要な撮影対象でも、ISO12800なら75秒の露光で済むということである。

 もうひとつカメラの条件がある。いずれは望遠鏡を購入することになりそうであるが、望遠鏡を使った撮影ではカメラを取り付けることになるが、筆者が買えそうな安物の望遠鏡では重いカメラを付けると色々問題が起こりそうなので、できるだけ軽いカメラということになる。当初はミラーレス機も検討したが、価格、性能、質量と総合的にみて結局はニコンのD5500に落ち着いたのである。

 そして価格コムの最安店で購入した。代引き手数料込で6万円を僅かに超える価格でレンズセットを購入した。レンズは持っているのになぜレンズセットかというと、なぜか本体のみよりも安いからであった。物が届いて試写してみたが、重さはコンデジ並みで軽い。写りはレンズ次第なのでD90と比べて差は感じられない。本当に買って良かったかどうかは星空撮影スポットでの撮影でわかるのであろうが、ここのところ天体撮影には不向きな天気がずーと続いていていつになることやら・・・

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