HOME コラム一覧 戻る
★★ ピロリ菌除菌を行った ★★
2014年12月24日

 筆者は市の健康診査のがん検診で、今年は胃がん検診の胃カメラ検診を受けた。胃カメラ検診は3年前にも受けて異常なしであったが、今年は姉と家内が続けて胃がん手術を受けたのである。このことは遺伝的にも生活環境的にも大いに胃がんになる可能性があるということになるからだ。

 胃カメラ検診結果「慢性胃炎、萎縮性胃炎」があると告げられた。この胃炎はかの悪名高い「ヘリコバクター・ピロリ」感染によるものとのこと。このまま放っておくと胃がんになる可能性が高いのである。

 筆者の幼少期はまだ水道がなかったので井戸水を飲んでいた。戦後間もないこの時代の肥料は殆ど下肥であったため、下肥や井戸水から我々年代のほぼ全員がピロリ菌に感染しているのである。そしてこのピロリ菌が高齢となった筆者の胃の中で最近になって活発に増殖して胃炎を起こさせるようになったのであろう。

 そこで、「ピロリ菌の除菌をしますか」と聞かれ、「はい」と即答した次第である。

 ピロリ菌を除菌するには、胃酸を抑える薬(PPI)と2種類の抗菌薬の計3種類を1日2回、7日間飲み続けるのだ。

 この薬は図のような1日分がパックされ7日分が入っており、説明書には服薬チェック表も付いて、飲み間違えや飲み忘れがないように配慮されている。




 除菌治療中の注意点・副作用について
①薬は医師の指示どおり、1日2回・7日間の服用を守りましょう。
②治療中に胃の症状がよくなっても薬は続けましょう。
③除菌治療によって軟便や下痢、味覚障害などの副作用が現れることがあります。
④除菌治療中はできる限り禁煙・禁酒しましょう。
となっている。

 これらについて筆者ではどうだったかというと、
①②きちっと1日2回・7日間服用した。食後の服用となっているので、食事時間のずれにより12時間ごとから2時間程度のずれは発生した。
③副作用は1日目は何もなかった。2日目の夜から3日目に下痢状の便が出た。また柿を食った時味が妙に感じられた。4日目からは軟便状態になったが便の量がいつもの2倍ほどに増えた。味覚異常はその後は感じられなかった。5日目から7日目まではやや軟便の状態が最後まで続いた。
④筆者は喫煙しないので問題なし。飲酒も週1~2回のペースだったので、ちょっとの我慢で飲まずに通せた。
 よって筆者は優等生的に服薬したと言える。副作用も生活に障害が出るほどではなく済んだ。

 この除菌の結果がどうであるかは、4週間以上経ってから「尿素呼気試験」で検査すると言われた。なぜ4週間以上経ってから検査するかというと、偽陰性を防ぐためとのこと。除菌治療で殆どのピロリ菌の除菌ができたとしても、例え僅かでも残っていると、それが耐性菌に変わって再繁殖するのでこれだけの期間を置く必要があるのだ。もしも、1回目の除菌治療が不成功であった場合は抗菌剤を変えて2回目の除菌治療を行うことになる。

 筆者の結果は1ヶ月先にならないとわからないが、同年代の方には胃がん予防のためピロリ菌除菌をお勧めしたい。ただし、治療に保険が適用されるには、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、慢性胃炎と診断された場合だけである。何の異状もなければ、自費治療ということになり、検査費等含めて2万円弱の費用がかかるようだ。

 結果はどうだったか
 31日後に「尿素呼気試験」を受けた。当日判明するのかと思っていたが、「4,5日後に結果を聞きに来てください。」と言われた。
 そして結果を聞きに行くと、「正常値で除菌成功です!」と言われた。
 そういえば、ここのところ胃の調子は良い。胃がんになる可能性は低くなったのだ。

BACK