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★★ 迷惑メールその後 ★★
2014年04月03日

 筆者が受けるパソコンの迷惑メールは、数年前のプロバイダー変更以来ピタッと止まっていた。
 ところが、2,3年前からドメイン更新時期に「更新料を振り込んでください」という内容の英語の迷惑メールが年に1回であるが届くようになった。筆者のドメインはジオプラスのサービスで取得しているものなので、自身で支払う必要は無いのである。従って、無視しておいたのである。
 迷惑メールの発信者がなぜ筆者のメールアドレスを知ったのかということになると、「Whois」でドメイン名検索をすると名前、住所、メールアドレスを知ることが出来るのだ。今ではWhoisのロボット検索はできないようになっているが、手動検索は可能である。

 無視した腹いせなのだろうか、どうやらこのメールアドレス情報が売られたようで、昨年夏頃からドメイン更新とは無関係の英語の迷惑メールが届くようになった。最初は月に2,3件であったのが、日に2,3件になってきた。こうなると本当に迷惑となり、うっかり開いてしまう危険性もある。最初はOutlookの迷惑メール機能で振り分けをしたが、迷惑メールは架空アドレスで次々とアドレスを変えてくるので、追いつかない。

 筆者がメインに使っているメールアドレスはYahooで取得したものなので、Yahooの迷惑メールフィルター機能を使うことにした。このフィルター機能はYahooメールユーザーが迷惑メールとして登録したメールは迷惑メールとして振り分けてくれる方式なので、毎回自分で登録しなくても良いのだ。この機能を使うと、必要なメールマガジンなども迷惑メールに振り分けられることもあるが、これは迷惑メールでないとの登録をすれば解除される。この迷惑メールフィルターは実に効果的で、今では毎日十数件にまで増えた迷惑メールも受信トレイには1件も入ってこない。

 パソコンの迷惑メール対策は今のところこれでOKである。しかし、当初からメールアドレスを変えないで使っている携帯メールでは、迷惑メールフィルターを使っていても週に2,3件の迷惑メールが入ってくる。フィルターをかいくぐって入ってくる迷惑メールは何とも涙ぐましいほどのフィルター対策をしているのだ。同じ発信者と思える内容であるが、メールアドレスは毎回変えている。以前はドメイン名部分はしばらく同じであることも多かったのが、すべてが毎回異なるのだ。これではアドレスやドメイン名でのフィルター登録は不可能である。しかもメール内容でも、キーワードになるような文節は届く度に文字間に.や_を入れたりしてキーワードでのフィルター登録ができないようにしているのだ。また、メールに入っているリンク先も毎回変わっているのだ。よくもそんなに変えられるものだと感心させられるほどである。おそらくメール到着から数時間経ってしまうと、リンク先にアクセスしようとしてもリンク先が変更されてアクセスできないのであろう。

 こんなにまでしても迷惑メールを出して何か得るものがあるのだろうかと本当に不思議に思えてならない。今日届いた迷惑メールは次の通りである。
(この迷惑メール例は画像に変換してありますので、クリックしてもリンクされることはありませんし、コピペもできません)


 果たして、このメールを見て「5800万もらえるのならクリックしてみよう」とリンク先を覗く馬鹿が居るのだろうか?
 5800万であって5800万円ではない。これら3つのリンク先は一時的リンク先であって、ここへアクセスすると何らかの形で個人情報を奪われたり、マルウエアを仕込まれたりするのであろう。このメールを削除しようとして間違ってリンクしてしまうのを狙っているのかもしれない。興味本位でも決してリンク先を開いてはいけません。
 だが、何千通、何万通の迷惑メールを出せば、何人かは引っかかるのであろう。これが迷惑メールが無くならない理由だ。おそらく、メール初心者はこのような悪の仕組みを知らないため、すべてを信じて届いたメールに真っ正直に応答してしまうのではないだろうか。筆者自身も何十年か前のメール初心者の頃は届いたメールにはすべて「ありがとう」と返信していたものである。ただし、迷惑メールなるものは存在しなかった良き時代の話である。

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