HOME
ブログ一覧
戻る
★★ 天体望遠鏡の底なし沼に一歩 ★★
2016年05月14日

 これまで手持ちの機材の範囲で天体撮影を続けてきましたが、もっときれいに、鮮明にと追及していくうちに手持ち機材の性能の限界まで行き着いてしまいました。では次はどうしたいかとなるとどうしても本格的天体望遠鏡の導入となってしまうのですが、理想的な機材となると最低でも百万円レベルになってしまい、年金生活者の私には不可能です。そこで段階的にと考えるのですが、最初はどうしてもしっかりした赤道儀になってしまいます。永く使うことを考えると耐荷重15Kg以上で今の時代なら自動導入も可能なものとなり、最低でも15万円になってしまいます。とても無理。仕方なく、現在持っているポータブル赤道儀(耐荷重5Kg)に載る質量の望遠鏡からということになりました。カメラとバランスウエイト等の質量を差し引くと望遠鏡は3Kg以下になります。口径100mm程度のアポクロマートの屈折望遠鏡なら3Kg程度もあるようなので検討しましたが、FLとかEDレンズは高価で15~30万円程度になってしまいます。そこでたどり着いたのがシュミットカセグレン式反射望遠鏡です。通常は口径200mm以上がよく使われるのですが、200mmだと5Kgをオーバーしてしまいます。3Kg以下ぎりぎりでセレストロンC5(口径127mm)を見つけました。反射式なので色収差が無く口径100mm屈折式と同程度の集光性能があります。欠点として温度順応が必要だとか、光軸調整が必要というのがありますが、これらは使い方で何とかなりそう。価格も5万円代と手頃だったので最安値の店で購入しました。

 届いたのがこれです。あれ!セレストロンC5標準付属のPL25mmアイピースがない!キャリングバッグもない!再度店のサイトを開いて調べると確かにこれらは付属品に含まれていません。だから安かったんだ。標準付属では45度正立プリズムなのが90度天頂プリズムがついてきました。結局他の店との税込価格差が5千円ほどで、これがアイピースとキャリングバッグの価格だとすれば、何とか納得できるということです。

 早速直焦点撮影できる形に組み上げてみました。撮影アダプターとT-リングは別途注文し、1日前に届いたものを使っています。フードは紙で作成し、内側に艶消し黒のスプレー塗装をし、さらに黒いフェルトを貼り付けました。カメラはNikon D5500、間に2×テレプラスを入れています。このセットでスカイメモSに搭載する重量は微動台座とバランスウエイトが1.25Kg、セレストロンC5鏡筒からカメラまで含めて3.20Kg、合わせて4.45Kgとなり辛うじてスカイメモSの耐荷重5Kg以内に収まりました。

 このファーストライトは上弦の月です。テレプラスなし直焦点D5500のライブビューで最大に拡大したところ細部まで鮮明にきれいに見えたので、「おっ!これはいける」と感動したのですが、風が強かったのと、シーイングがあまり良くなかったためか、撮影結果は少しボケたものになってしまいました。昨日のTamron200-500+2×テレプラス+D5500の結果より落ちてガッカリ。シーイングの影響が機材よりも大きいことはわかっていてもファーストライトとしてはもう少し鮮明に写って欲しかったですね。でも、レンズはシュミットカセグレンの補正レンズだけなので色収差は皆無といって良いでしょう。

スカイメモS、セレストロンC5直焦点、D5500、1875mm相当、ISO800、1/200秒、f10

続けて2×テレプラスを付けた3750mm相当で、木星、土星、火星を撮ってみました。シーイングが悪いので以前の最良画像より落ちますが色収差だけはかなり少なくなっています。シュミカセ補正レンズとテレプラスがあるので、色収差ゼロにはなりません。

ISO400、1/80秒、f20

ISO800、1/10秒、f20

ISO800、1/200、f20
惑星撮影の焦点距離が以前の最大5000mmより短くなってしまっていますので、今後の課題としては、10mm程度のアイピースと拡大撮影アダプターを購入し、もう少し大きく撮影することでしょうか。また、惑星撮影の究極はバローレンズとWEBカメラということになります。

BACK 前のブログへ 次のブログへ